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スタンダード会員限定堅調推移も視界不良 過去最高更新が続出 19年度売買仲介実績

住宅新報 2020年6月2日 号 1面

総合
堅調推移も視界不良 過去最高更新が続出 19年度売買仲介実績

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の首都圏中古流通動向によると、19年度の成約件数は中古マンション、中古戸建て住宅共に2年連続で前年度を上回り、いずれも過去最高を更新した。期末にコロナ禍の影響が一部に見られたものの、各社の仲介実績も底堅く推移した。取扱件数は前年並で半数の18社が増加(18年度実績は17社)した。取扱高は19社(18年度実績は15社)が増加した。

 この中で、過去最高の実績を残したところがある。三井不動産リアルティは4万2818件、住友不動産販売は3万7715件とそれぞれ取扱件数で、野村不動産グループは取扱件数と手数料で過去最高を記録。また、オープンハウスと大和ハウスグループは取扱件数で2割超増加した。東急リバブルは、「首都圏・関西圏・地方の全エリアで件数、収入共に、前年を上回る実績が通期で継続できた」と言う。

 一方で、前年に比べて取扱件数自体は減少したものの、取扱高が二桁増となった三菱地所リアルエステートサービスは、「案件の小型化が進む半面、数の少ない大型案件の取り組みで数字を積み上げている」とコメント。みずほ不動産販売、大成有楽不動産販売グループ、長谷工リアルエステート、小田急不動産も取扱件数自は減少したが取扱高は増加している。このうち、みずほ不動産販売は、「旗艦店の戦力強化や組織的な仲介活動が浸透。若手の育成が軌道に乗り順調に戦力化し、富裕層向けや法人の大型案件に的確に対応できた」という。

手数料二桁増も

 手数料収入を見ると、前述の過去最高記録の野村不動産グループなど18年度実績と同様に半数15社が増収。二桁増はオープンハウス、東宝ハウスグループ、日本土地建物販売の3社だった。

 「通常は第4四半期に大型案件の成約で収益を伸ばすがコロナ禍で中止や延期が多く、今期は伸ばしきれず手数料収入減に」(三菱地所リアルエステートサービス)など、コロナ禍が通期の実績に影響したところもあった。

 大手4社で見ると、大型案件の取り扱いの減少などから三井不動産リアルティグループと住友不動産販売は減収に転じ、東急リバブルと野村不動産グループは増収が続く。

 今年4月に入り、コロナ禍の影響が如実に出た。東日本レインズによると、4月の首都圏の中古マンション成約件数は1629件で、前年比52.6%減と大幅減となり、減少率は90年5月の同機構発足以降過去最大となった。成約価格は同5.8%下落し、19年1月以来15カ月ぶりに前年を下回った。中古戸建ての成約件数も686件で同41.5%減の大幅減。こちらも減少率は過去最大となった。

コロナ禍を警戒

 各社のコメントによると、コロナ禍により、「店舗閉店、輪番制や在宅の勤務で顧客との面談もできないために商談が進んでいない」(京王不動産)、また、「20年2月中旬から積極的な対面営業を控えたが、3月はそれまでの案件により前期並みだった」(三菱地所ハウスネット)との状況にある。「足元の取引件数は減少しているが、顧客からの問い合わせなどの反響は相当数あり、今後の営業活動に注力していく」(小田急不動産)と、緊急事態宣言の解除を受け、各社の本格的な営業再開の動向に注目が集まる。

 現状では、「全体的にも反響増。特に都内や神奈川からの反響、国内リゾートの反響が特に増えている。購入マインドは落ちていない印象。今後は、実需で急激な落ち込みはなく緩やかに回復する」(リストサザビーズインターナショナルリアルティ)と見て、強い悲観はない。

 一方、「20年3月以降は先行き不透明感が増し、買主の買い控え、様子見の傾向が露見した」(近鉄不動産)、「業績悪化が予想されるホテルや商業施設、個人投資家が様子見の高額マンション分譲は苦戦を予測する。一方で都心の優良物件への投資マインドは根強い」(日本土地建物販売)と冷静に見る向きもある。

 更に、フランチャイズ系でも、イエステーションは、「20年3月に過去最高実績、4月も地方都市を中心に3月の持ち越し案件の契約が順調で比較的に好調だった。4月や5月を中心に買い客のマインド低下を感じている」と言う。

ウェブ接客に活路

 ただ、「売却相談・購入相談の落ち込みは軽微程度だが、査定や案内など対面が必要な営業項目の実績は減少している。顧客が対面を敬遠する可能性がある」(大成有楽不動産販売グループ)が、「2月以降、対面接客が減少した一方でウェブ上の問い合わせはほぼ横ばい」(大和ハウスグループ)の状況もあり、ウェブ接客などの非対面サービスのニーズが高まりそうだ。

 各社の各店舗ではテレワーク化を余儀なくされ、物件案内など〝攻めの営業〟は控えている状況にある。緊急事態宣言は解除されたが、営業体制が元の状態に戻るまではまだ時間がかかりそうだ。

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