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スタンダード会員限定残したい情景~文化的歴史的所産を巡る~ 第48回 兵庫県尼崎市 一般財団法人 日本不動産研究所 繁栄を極めた工業都市 生活基盤の市場・商店街に陰り

総合
  • 三和市場内部(上) にぎわいを見せる当時の商店街(中)(共に尼崎市立地域研究所資料館所蔵) 現在の尼崎中央商店街(下)

    1 / 3三和市場内部(上) にぎわいを見せる当時の商店街(中)(共に尼崎市立地域研究所資料館所蔵) 現在の尼崎中央商店街(下)

 尼崎市は、兵庫県の南東部に位置する都市であり、大阪府の自治体を除いては大阪市に隣接する唯一の自治体である。大正5年4月1日に、旧尼崎町と立花町のうち東難波・西難波の区域に市制が施行され、人口3万2013人の都市として誕生した。兵庫県下では神戸市、姫路市に次いで3番目、全国では66番目の市制としての誕生であった。

産業革命の象徴 日露戦争後から第一次世界大戦期にかけて、尼崎町や大庄村南部で会社や工場の設立が相次ぎ、工業都市としての基盤が徐々に形成されていった。特に、尼崎地域における産業革命の象徴となった尼崎紡績は、この時期に綿糸紡績と織布の兼営を実現し、全国規模の大企業へと成長した。臨海部には旭硝子、横浜電線といった財閥系企業や、東亜セメント、日本リーバ・ブラザーズ等がいずれも明治40年代に進出する等、工業地帯化が進んだのであった。

 更に、明治期後半から大正期にかけて、旧尼崎城下町周辺には、いくつもの工場が建設されていった。旧城郭の濠も埋められ、役場や学校用地、住宅地になるなど、近世以来のまちのたたずまいは、大きな変貌を遂げることになった。

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