理事長を務める、山形県上山市のNPO法人かみのやまランドバンクを「まちづくりの参加者を同じ方向に進めるためのプラットフォーム」と説明する。
同ランドバンクは、19年6月に上山市・民間企業(団体)・明海大学などで空き家対策の実践組織として発足した。「希望が持てるまちづくりを目的に、調和を図って同じ方向に進むようまとまることが大事だ。地方は、行政の財力も民間の力も小さい。だから、バラバラにやらずに協力することが重要だ」。
地場の不動産業者として、空き家問題は気になっていたが、民間企業では商業ベースにならないものは手が出せなかった。市から連携の話を受け、母校の明海大学不動産学部に参画を要請し、産官学の組織が成立した。「我々は、現場は分かるが、見識的なことは疎い。また、外からの視点で見てもらえることで新鮮な空気が入り、考えも硬直化せず、新しい発想につながる」。
まちづくりは、小さな積み重ねと説明し、「止まらず一歩ずつでも進め、それが何年後かには基盤とになることもある。瞬時にまちが生まれ変わるということはなく、地道な下積みのプロセスがあって、時間をかけ結果につながる。ランドバンクの発足で、同じ目的に進むためのスタート地点に立っただけ」。
ランドバンクの事業が不動産業に直接プラスになるかはまだ分からないが、地方の業者も受け身ではなく、新しい情報を取りにいくべきだ。周りと協力して実践し、状況に応じて修正していく柔軟さが大切だと思う。「行動する」ことが大事。自分の力の限界を感じることもあるが、外部の様々な人と出会い、刺激を受け、違う切り口を見いだせることも多いと話した。
明海大学不動産学部卒、家業の上山第一不動産を経て、04年に山形第一不動産として独立。19年6月に同ランドバンクの理事長に就任。山形県出身。(池中隆)























