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スタンダード会員限定ひと 技術駆使し環境貢献目指す デジタルグリッド取締役で再エネ取引プラットフォーム担当の松井 英章さん

住宅新報 2020年1月28日 号 2面

連載: ひと

総合
松井英章さん

松井英章さん

〝卒FIT〟電力のP2P取引など、再生エネルギー(再エネ)の民間取引プラットフォーム構築に取り組むスタートアップのデジタルグリッドで、主に需給マッチングや公的制度への対応などを手掛ける。

 「分散型エネルギー社会をつくる」という同社ミッションの実現へ向け、技術面の準備はおおむね整っており、現在は事業の採算性向上に注力するフェーズ。2月初頭には出資する住宅関連企業と連携し、実証実験を兼ねた商用取引を開始する予定で、その後の利用拡大も見据えて手腕を振るう。

 元々環境分野に興味を抱いていた一方、90年代半ばのIT普及期、情報通信分野に可能性を感じてNTTに入社。その後、野村総研に移ってシステム開発を手掛けたほか、他のコンサルやシンクタンクでも「ICT」と「環境」という2つの軸に関わる業務を経験してきた。そして18年、理念や事業内容が自身の経験・興味と一致したことからデジタルグリッドに参画した。

 今後の計画として、4月には一般の企業も対象にサービスの本格的な商用提供を開始する予定だ。現在交渉段階の企業も含め、利用企業の見込みは約10社程度で、「目標とする規模にはまだまだ遠く、採算的には、本格展開の初年度はまだ厳しい状況」と襟を正す。同時に、「翌21年度には事業を黒字化できる見通しだ」と力強く語った。

 加えて電気自体に限らず、その「再エネとしての価値」だけを抽出して取引するという事業も進めている。環境配慮を重視する企業等に向けた付加価値サービスで、「既存の仕組みでも可能だが、我々のプラットフォームなら大幅な省コスト化が実現できる。こちらの商用展開はまだ先だが、意義のある事業だと思う」。電力を取り巻く社会環境が急速に変化する中、それに負けない速度で同社と自身の理想の実現を目指していく。早稲田大学大学院了、48歳。(佐藤順真)

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