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スタンダード会員限定電設浸水対策で来春指針 国交省 台風被害受け有識者会議開く

住宅新報 2019年12月3日 号 1面

政策
会合で方針を述べる中埜座長

会合で方針を述べる中埜座長

 国土交通省は11月27日、「建築物における電気設備の浸水対策のあり方に関する検討会」(座長・中埜良昭東京大学教授)を設置し、初会合を開いた。台風19号をはじめ、近年大雨による浸水で共同住宅などに停電被害が発生していることを受け、電気設備の浸水対策に的を絞ったガイドラインの策定を図る。

 電気事業法を所管する経済産業省も協力するほか、住宅・不動産業界では不動産協会、日本ビルヂング協会連合会、マンション管理業協会からも委員が参加している。

 初会合の冒頭、国交省住宅局の長谷川貴彦建築指導課長は「建築時の浸水対策という観点に加え、既存ストックにおける効果的な対策という点も含めて議論してもらえれば」と要請。中埜座長は「災害研究者の間では、『都市が発展すると災害の被害も進化する』とも言われている。様々な災害が発生する中、浸水被害への対処に資するガイドラインを、しっかりまとめていければ」と意欲を見せた。

主眼は高層マンション等

 検討では、内水氾濫を含む洪水や高潮、津波などにより建築物の電気設備が浸水し、長時間停電してライフラインが使用不能となるという被害状況を想定。対象は「高圧で電力供給され高圧受電設備の設置が必要となる建物」で、主に高層マンションとオフィスビルを念頭に置く。条件に適合する庁舎や医療施設、教育施設なども含め、建物の規模に応じた対策を検討する。

 具体的な対策については、建築物全体と電気設備、また新築と既存ストックをそれぞれ分けて議論する。今回は、建築物を守る手段として止水板やマウンドアップ(盛土)を提示し、設備への浸水防止には地上階などへの配置、または水密扉による防水区画形成を案として挙げた。併せてこうした対策事例を集め、ガイドラインに盛り込む。

 なお既存建築物の場合、建物自体を底上げする「マウンドアップ」や、既設設備の移設は実質的に困難。そのため、止水板などの浸水防止設備を新たに設置するという対策が主軸となる見通しだ。

 今後も継続的に計5回程度の会合を開き、20年3月にガイドラインを策定する予定。法的拘束力は持たず、注意喚起や情報提供を図る性格の指針となる。新築はディベロッパーやゼネコン、既存は管理組合などを周知対象として想定し、関係する分野の業界団体を通じて各事業者への普及を図っていく方針。

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