千葉市と業界団体が空家事業で連携 利用希望吸い上げマッチング 使用目的の掲載を呼び水に
住宅新報 2019年11月26日 号 3面
18年の総務省の住宅・土地統計調査では、千葉市の空き家率(約12.1%)は全国平均(約13.6%)より低いが、今後の空き家数の増加が見込まれている。
17年度に「千葉市空家等実態調査」を実施し、1年以上空き家となっている戸建て住宅が2299棟あり、そのうち約9割(2124棟)が利活用の検討が可能な状態だった。同調査で、将来的な活用についてのアンケートを行い、「売りたい・貸したい」の回答が多かったことを受け、空き家等の流通促進を目的に同ネットの整備を進めた。
行政が仲立ち、市民に安心感
同市は、18年10月に空き家等の有効活用と適正管理推進に関する協定を、千葉宅建千葉支部と全日千葉県本部、県弁護士会、県建築士会、県司法書士会など7団体と締結し、19年4月に「空家等の有効活用等に関する相談業務及び空家等情報提供制度に関する業務協定」を千葉宅建千葉支部と結んだ。今後、全日千葉県本部と同業務協定を結ぶ予定。
千葉市都市計画局建築部住宅政策課の谷澤賢課長補佐は、「市民にとって敷居が高いと思われがちな不動産業者とのやりとりも、役所が介在することで安心感が生まれる」と話す。
同ネットでは、特定空家以外の状態のいい空き家物件(空き家となる予定でも可)が対象で、戸建て住宅以外に共同住宅や長屋も登録できる。売買と賃貸が可能で、使用用途に制限はなく(都市計画の制限は受ける)、住宅や事務所、デイサービスや子育て支援施設などが登録利用者の利用目的に挙がっている。
利用者側の希望条件なども公開
同ネットの特徴は、住宅供給公社のホームページに物件情報だけでなく、空き家の利用者情報も掲載している点だ。利用者情報では、「地域活動等での利用希望」と「住宅での利用希望」に分けて、利用目的や内容、希望のエリアや家賃・購入額などを見ることができる。
谷澤課長補佐は、利用者側の希望情報を掲載することで、物件所有者側からも利用者がどのような空き家を探しているかが分かり、オーナー側からもこの利用目的なら貸してもいいとの呼び水になると説明し、「まだ運用から半年で、登録件数を増やすことが課題だ。積極的に周知し、連携している7団体と協力して登録物件の掘り起こしを図っていく」と述べた。
同ネットと併せて、無料の「空家活用相談員の現地派遣」も開始している。空き家所有者に相談員を派遣し、簡易的な目視調査と聞き取り調査から、活用方法の提案や賃貸・売買等の取引動向、リフォーム・管理・解体についての一般的な相談ができる。相談員は、千葉宅建千葉支部の会員が担当している。




























