ADRの現場から 話し合いでトラブルを解決 93 日本不動産仲裁機構 トラブルを相談されたら
住宅新報 2019年11月19日 号 15面
連載: ADRの現場から
不動産関連トラブルの中でも相談が多いのが賃貸住宅関連と不動産売買に関するものです。賃貸住宅関連のトラブルでオーナーからの相談としては、例えば、(1)賃借人の喫煙により汚れた壁紙の張り替え費用を、退去後に払ってもらえない、(2)所有している賃貸アパートのリフォームを管理会社に相談をしたが、管理会社がオーナーの許可なく関連会社に工事を依頼し、費用が相場の1.5倍ほどかかってしまった、(3)家賃を滞納している賃借人が退去していかない、(4)賃貸住宅の屋根に太陽光発電パネルを設置しているが、物件の隣人から反射光が入ってくるからパネルを撤去してほしいと言われている――などがあります。
また、不動産売買に関するトラブルで売主や買主から相談される内容としては、例えば、(1)物件を購入した後に雨漏りが発覚し、そのことを売主に相談しても、対処をしてくれない、(2)売買契約が成立して不動産会社に報酬を支払う際、仲介手数料以外にコンサルティング料の支払いを求められた、(3)売主である不動産会社と中古マンションの売買契約を結んで手付金を支払ったが、物件の引き渡し前に不動産会社が倒産してしまった。手付金は戻ってこない――などがあります。
不動産・建設業に携わる方々は、少なからず今挙げたようなトラブルをお客様から相談されたり、見聞きしたりする機会があるかと思います。このようなトラブルの際、例えば、当事者の間に割って入ってトラブルを解決し、その報酬を受け取ることは、「非弁行為」に当たってしまうためにできません。したがって、どうしても「後々の案件につながることを期待して、とりあえず手弁当でトラブル解決に協力してあげる」という形にならざるを得ません。






















