都の木密地域不燃化プロジェクト 不燃領域率62.5%に上昇 〝燃えないまち〟へ共同化促進
住宅新報 2019年11月19日 号 3面
木造住宅密集地域を中心に、震災時に甚大な被害が想定される地域を「整備地域」(約6900ヘクタール)に指定し、特に改善が必要で従来より踏み込んだ取り組みを行う不燃化特区の区域を「重点整備地域」に指定した。
同特区は、区からの申請に基づき、都が要件や取り組み内容を審査して指定する。指定地区数では、品川区の9地区が最も多く、次いで世田谷区と豊島区の5地区が続く。指定地区ごとの面積では、足立区中南部一帯地区の約645ヘクタール(図中45)が最も広く、ついで荒川区の町屋・尾久地区の約242ヘクタール(図中41)と続く。
同プロジェクトの不燃化特区制度は、20年度までの期限付き制度で、支援内容それぞれの区が定める。
品川区の支援制度では、(1)解体除去費用の助成として対象建築物の床面積1m2当たり最大2万7000円(上限1350万円)、(2)無料の専門家派遣(弁護士、不動産鑑定士、建築士、税理士など。年度5回まで)、(3)引っ越し費用の助成(仲介手数料など転居一時金、家賃3カ月分、移転費用)、(4)耐火・準耐火の不燃構造化に必要な費用・建築設計費・工事監理費等の助成、(5)固定資産税・都市計画税の減免が設けられている。
3月に竣工した品川区の「中延二丁目旧同潤会地区防災街区整備事業」(参加組合員は旭化成不動産レジデンスと首都圏不燃建築公社)は、防災街区整備事業として始まり、後から不燃化特区先行実施地区「東中延一・二丁目、中延二・三丁目地区」のコア事業に位置付けられ、不燃化特区制度の支援も活用した。長屋など木造住宅が9割以上の密集地区だったが、地上13階建て、総戸数195戸(権利床72戸)のマンション「アトラス品川中延」に建て替えた。123戸を分譲し、完売した。荏原中延駅徒歩4分。
不燃領域率は市街地の燃えにくさの指標で、都内の整備地域全体での燃えにくい建物(RC造など)や、道路や公園などの空地が占める面積割合を示す。06年の56.0%から18年3月時点で62.5%(参考値)に上昇している。5年ごとに調査し、他の年は参考値を算出している。大田区の補助29号線沿道地区(1.4ヘクタール)は、不燃領域率は40%と不燃化特区では最も低い地区だが、補助29号線の整備によって大幅に改善される見込みがある。
東京都都市整備局市街地整備部の小原誠司防災都市づくり調整担当課長は、以前から木密地域の解消に取り組み、より力を入れたのが同プロジェクトだと説明し、「9年取り組んできて不燃領域率は着実に上がっているものの、道路に面してない敷地では建て替えが進みづらいなどの課題もある。目標の不燃領域率70%の達成に向けて、都有地を活用した移転先の整備などを検討していく。今後、防災都市づくり推進計画改定の基本的な考え方を示し、20年度に新たな整備プログラムの取りまとめを進める」と話した。




























