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  • 酒造とは分からないモダンな北西酒造の外観

    1 / 3酒造とは分からないモダンな北西酒造の外観

 JR上尾駅東口の駅前商業地域を抜け、旧中山道(国道17号線)を街道沿いに北東に進むと、飲食店や共同住宅等が建ち並ぶ中に一際目を引くモダンな建物が見える。埼玉発祥の有名な日本酒銘柄の一つ「文楽」を製造する「北西酒造(株)」である。「昔ながらの酒造の価値観を変えていきたい」と意気込んだ同社会長の意向により、平成に入ってからこのような外観に建て替えたが、敷地の中に入ると、その歴史を感じる立派な井戸が残っており、モダンながらも、どこか懐かしさも感じる。同社は明治27年に埼玉県北足立郡平塚村(現上尾市平塚)にて清酒製造業を開始し、94年に創業100周年を迎えた。05年には海外への輸出も開始し、数々の国際的な賞を受賞するなど、世界中で評価されている酒造である。

 近年、酒造の経営環境は厳しく、日本酒の国内消費数量は、酒類の多様化や若者のアルコール離れも相まって、1973年頃をピークに減少傾向にあり、日本酒を造っている蔵元の数も減少している。上尾市にも酒造が数件存在していたが、現在市内の酒蔵は北西酒造のみである。

 埼玉県は有名な観光資源が豊富ではなく、観光地として注目を集める機会は少ないが、実は清酒出荷量が全国第5位であり、常に上位に位置する酒どころでもある。埼玉県には荒川と利根川という2つの大河が流れており、県内の酒蔵は荒川水系と利根川水系の伏流水を用いて酒を仕込んでいる。

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