高経年マンションの再生を考える 旭化成不動産レジデンスマンション建替え研究所主任研究員 大木 祐悟 ▶1 平均〝45年〟の理由 なぜ老朽化が早まるか
住宅新報 2019年9月17日 号 3面
高経年マンションのストックが増加するにつれて、マンションの建て替えやマンション敷地売却の検討を始める管理組合も増えています。ところで、これまで建て替えられたマンションの平均築年数は50年に満たないと言われていますが、実際に筆者の勤務先である旭化成不動産レジデンスで建て替えた34件のマンションの建物解体時の平均築年数は図1の通りであり、平均すると約築45年となっています。
鉄筋コンクリート造の建物は、適切に施工された上で管理されていれば100年くらいの耐用年数はあると言われている中で、なぜ築50年にも満たない建物が数多く建て替えられているのでしょうか。
区分所有法第62条第5項では、建替え決議集会を招集する際に通知すべき事項について規定していますが、その中の一つに「建替えを必要とする理由」があります。そこで、筆者の手元にある建替え決議招集通知(22例)について、建て替えを必要とすることに至った理由を確認したところ、その主たる理由は下表に示す通りです(ちなみに、22例のすべてで複数の理由を挙げています)。
この連載では、「建物の老朽化が顕著となった理由」「耐震性の問題」および「社会的な老朽化」について簡単に解説した上で、最後にこれらの問題を踏まえたマンションの管理の在り方について私見を述べさせていただきます。
おおき・ゆうご=83年早大商学部卒。同年旭化成工業入社。現在は、旭化成不動産レジデンスマンション建替え研究所主任研究員、定期借地権推進協議会運営委員長、NPO都市住宅とまちづくり研究会理事ほか。日本不動産学会会員、都市住宅学会会員。借地借家問題、定期借地権活用、空き家問題、生産緑地問題等を中心とした不動産有効活用と、マンション管理、マンション再生問題、被災マンションの復興問題等の講演や論説多数。

























