4月1日付でCBREのキャピタルマーケット部門における統括責任者に就任。「売買仲介」「キャピタルアドバイザーズ(金融サービス)」「ホテルズ」のサービスラインを統括する。総合商社の世界から不動産業界への転身となるが、「商社はこの20年で、ものづくりから販売までをコントロールする存在に変化した。不動産の仲介はフィーが減り、かつての商社と同じ状況にあるが、CBREでは高い次元で〝不動産界の総合商社〟になれるような感覚がある」と抱負を述べる。
東京大学工学部卒業後、「メーカーと違い、人間力が試されると考えた」と91年4月に三菱商事に入社した。総合商社はタフな世界だ。日本政府がエジプトに地下鉄の車両を輸出する際、現地でのアレンジを任されたのは20代半ばのころ。「トラブルが起きるのは当たり前の仕事。高熱を出しても薬を飲みながら働いた。最後の日には病院に行くように勧められ、メーカーの人たちが『後は心配しなくていい』と送り出してくれた」と振り返る。頑張る姿勢、人間力が認められた実感があり「意識朦朧(もうろう)だったが、その日に砂漠で見た満月は忘れられない」という。
アメリカでベンチャー投資ビジネス、帰国後は物流施設の証券化と、投資関係の経験は豊富。ダイヤモンド・リアルティ・マネジメントでは社長も務めた。物件の収益性を考える際には「やはりテナント事業の中身、その将来性が大事。eコマースがその最たるもの。今や大テナントに成長している」と指摘する。
20~30年前と比べて「オフィスや物流施設はすっかり変わったが、商業施設だけは変わっていない」という。ただ「在庫を持たず、試着室をシェアリングし、後はネットで確認できるようになれば、店舗の位置付けは変わる」と時代の流れを読む。兵庫県出身、50歳。(古賀和之)























