幸福論的 『住宅論』 住宅評論家 本多 信博 51/100 生きづらさの克服 都市化が進めば少子化も
住宅新報 2019年7月9日 号 11面
連載: 幸福論的「住宅論」

都会のハトは自由を謳歌しているのだろうか。少なくとも、人間ほどの生きづらさを抱いているようには見えない
現在の高齢化率は約27%だが国立社会保障・人口問題研究所の推測によれば25年には30%に達し、その後も上昇を続け40年には36%、60年には40%に達する見込みだ。65歳以上の高齢者人口自体は40年頃に約3867万人でピークに達するらしいが、高齢化率は40%に達したあとはずっと横ばいを維持し、2100年時点でも40.6%という高水準のままだ(中位推計)。 つまり今のトレンドが続けば、日本は半永久的に超高齢社会から脱却できない。ちなみに同推計によれば2100年時点での我が国の人口は約4771万人まで減少する。少子化による人口減少を止めないかぎり、我が国が活力を取り戻す道はなさそうだ。
少子化の原因については様々に論じられている。例えば、女性の高学歴化と職業意識(社会参加意欲)の高まり、若年層の所得低下、核家族化や地域社会の衰退による子育て環境の弱体化などである。 また、女性若年世代を中心に高い人工妊娠中絶率が90年頃まで続いていたことが今日の人口減少の根源になっているとの指摘もある。しかし、最大の要因は日本人と日本社会が子を授かる幸せ、子を育てる喜びと責務を忘れ去ろうとしていることではないか。その遠景を成すのが都市化である。
原理原則に添う






















