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スタンダード会員限定19年版首都圏白書 官民越えた空間活用へ

住宅新報 2019年7月2日 号 2面

政策

 政府は6月25日、18年度「首都圏整備に関する年次報告」(19年版首都圏白書)をまとめ、閣議決定した。

 毎年設定される「首都圏をめぐる最近の動向」の今回のテーマは、「首都圏における官民ボーダーレスな都市空間の創造」。企業や団体、NPO法人といった民間主体が、従来の「民」の枠組みを越えた取り組みで空間を公益的に利活用している事例を整理、報告している。

 同白書ではこうした事例を、(1)公共空間の民間経済活動の場への開放、(2)民間空間での公共的機能の発揮、(3)都市開発を通じたイノベーション空間の創出――の3類型に分けて紹介。それぞれについて、背景にある課題とその解決に向けた取り組みの手法を具体例と共に提示している。

公共と民間の融合

 (1)は、人口減少と少子高齢化が進行し、市街地が低密度化する中で、エリアの活性化と都市インフラの持続可能性という課題への対策。民間に公共空間を開放し、民間事業者等のノウハウを生かして活性化を図り、同時にその収益を都市インフラの維持管理などに還元するという手法だ。

 続いて(2)では、主に空き地の活用例を取り上げた。首都圏においても空き地は増加傾向にあり、地域活力やエリア価値の低下につながっているものの、行政による直接の対応は難しい部分がある。そうした低未利用の民間空間を、市民団体や民間企業が公共的機能を持つ形で利活用しているプロジェクトを紹介。遊休緑地をオープンスペースやコミュニティ農園として開放しているケースや、都市開発により生じた公開空き地をイベントスペースに活用しているケースなどを掲載した。

 そして(3)は、人口減少社会における経済成長にはイノベーションの創出が重要だとし、それを促進する空間の形成に着目している。都市部では近年、大規模再開発に際してクリエイティブ産業やスタートアップ企業の支援・交流施設を整備し、イノベーションの創出を促していると分析。同時に地方部でも、空洞化が進む中心市街地において、コワーキングスペースやコミュニティスペースなどを整備してスタートアップ企業を支援し、ビジネス機会の創出による地域活性化を図っている事例を紹介している。

 同白書ではそのほか、首都圏の人口動態や居住環境、産業機能、交通インフラ、環境保全・整備などについてのデータをまとめ、課題と対応を整理して報告している。

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