残したい情景~文化的歴史的所産を巡る~ 第4回 静岡県・浜松まつり 一般財団法人 日本不動産研究所 大型連休の広域な一大イベント 174もの町が結びつく
住宅新報 2019年5月28日 号 18面
浜松市内を歩いていると、ふと、町内会の施設である公会堂とその隣に必ずある屋台置場に目が留まることがある。それはいずれの町内においても比較的新しい立派な建物が多く、その立地もビルの合間や住宅街のど真ん中などに堂々と建っていることが珍しくない。それは他の政令指定都市においてはあまり見られない情景であると思う。
450年の歴史 理由の一つとして考えられるのは、浜松は政令指定都市でありながら、毎年市を挙げた大きな祭りが開催されることで、それが「浜松まつり」である。浜松まつりは450年ほどの歴史を持ち、毎年ゴールデンウィークの5月3~5日の3日間開催され、昼は中田島砂丘近くの海沿いで凧揚げ合戦をし、夜は市内中心部で御殿屋台の引き回しをする祭りだ。毎年約150万人の人手が集まる全国でも有数のお祭りである。
凧揚げは戦国時代の頃、引馬(現在の浜松)城主の長男の誕生を祝って、凧を揚げたことが起源と言われているが定かではないようだ。しかし、今でも初子の誕生を祝い、健やかな健康を祈って「初凧」を揚げるという一面もある。凧揚げは各町内ごとに威勢の良い掛け声やラッパの音が鳴り響き、「糸切り合戦」という町衆同士が互いの凧糸を絡ませ、そして懸命に糸を切り合う町内の威信をかけての戦いである。























