幸福論的 『住宅論』 住宅評論家 本多 信博 ◇41 住宅論的幸福論 自立する旅に出た西行
住宅新報 2019年5月1日 号 13面
連載: 幸福論的「住宅論」

衣食するとは生活するということ。住が加わることで自立した生活が可能となる
幸福は自らの力で創り出すもので、人から与えられたり人に与えたりするものではない。余談だが、結婚式で新郎が「○○さんを必ず幸福にしてみせます」と言ったとしたら、それは間違いである。新婦も幸福にしてもらえると思って結婚したのなら二人の将来は心許無い。
人と住まいの関係もこれに似ている。どんなに豪華で立派な家を建てたとしても、それで幸福になれるという保証はない。反対に四畳半一間のアパート暮らしをしている人はすべて不幸かといえばそうではない。人と住まいはハード(モノ)ではなく、感性というソフトでつながっているからである。
前回(4月23日号17面)、住まいとは「人の思想そのもの」と述べた。なんのために生きているのかという思想(価値観)がなければ本来の人生(充実した生活)は成り立たない。その生活の基盤となるのが住まいである。






















