地域が変わるインバウンド 交流人口増加がもたらす恩恵 (91) どんな地域にも魅力は眠っている(3) 大間のマグロ漁が見学ツアーに
住宅新報 2019年4月16日 号 3面

一本釣りのマグロが港で陸揚げされる様子も見学できる
海外の知名度が高い
全国的に知名度の高い大間マグロ。台湾や中国の一部など海外でも知られている。大間ではマグロをインバウンド誘客につなげようと「大間マグロ一本釣り漁ウォッチングツアー」が生まれている。
台湾や中国本土で大間のマグロが知られるようになったきっかけには、例えばテレビ東京制作の「巨大マグロ戦争」など、マグロ漁のドキュメント番組が何本かテレビで放映された影響があるのではないかと、ツアーを手掛ける旅行会社Yプロジェクトの島康子代表は言う。特にこれまで海外向けにプロモーションをしたことはないが、インターネット上でこういった映像が広がっていった。島代表に外国人旅行客からマグロ漁船に乗って、マグロ1本釣りの姿を見たいという要望が多く寄せられたそうだ。
ツアー造成に成功
島代表はもともとこちらの生まれでUターンで戻ってきた。その際に、まち起こしゲリラ集団「あおぞら組」を立ち上げ、地域の活性化に貢献し、人脈を広げたという。まさにその人脈があったからマグロ見学ツアーも実現したのだろう。
ツアーは大間の漁港から漁船に乗り込み、漁場までの往復を含め最長3時間だ。このツアーでは、大間の地元漁師である泉氏が自分の船にツアー客を乗せ案内してくれる。マグロ漁師は通常、漁場に知らない船がやってくるのを嫌うため、地元漁師である泉氏の船に乗るという内容だったからこそ成立した。
16年夏、青森県庁の観光国際戦略局観光企画課との島代表との意見交換の際に、マグロの1本釣の見学コースのニーズを伝えたところ、青森県とYプロジェクトの連携企画として進めることになった。
観光企画課では、海外から富裕層を呼びたいと考えて、ありきたりの観光ではなく、新しい体験的なものを探していたところであり、両者の意見がまさに合致。そこで早速、県がYプロジェクトに委託する形で同年秋に新しいツアーづくりがスタート。
人脈が広がる
更に島代表は、大間にとどまらず、津軽海峡を挟んだ広域連携を進めている。実際、青森市内よりも函館市から船で来るほうが早いのだ。連携メンバーは、道南と青森県の津軽海峡圏で活動するパワフルな女性たちだ。団体名は、津軽海峡マグロ女子会、略して「マグ女」と名付けて、新しい取り組みに奔走している。






















