若者の投資用M関連相談が急増 国民生活Cが業界団体に指導要望
住宅新報 2019年4月16日 号 1面

投資用マンションに関する相談件数の推移(国民生活センター公表資料より)
投資用マンションに関して、20歳代の若者から国民生活センター等へ相談が寄せられるケースが増加している。それも、同種の相談件数全体は減少傾向にもかかわらず、20歳代の件数は増加。13年度の160件(全体の6.9%)から18年度(18年2月28日時点)には405件(同30.0%)で、5年間で件数は約2.5倍、割合は約4.3倍にも上っている(表参照)。少なくとも数字の推移からは、ある種の事業者がターゲットを若年層に切り替えている様子が如実に浮かび上がる。
不安に付け込む手法
具体的な事例は、例えば以下のようなものだ。
「不動産業者から何度も電話があり、渋々会うと『家賃収入を保証する』などと称してワンルームマンションの契約を勧められた。断ると『社会人としてどうなんだ』と怒り出し、深夜0時半まで拘束された。その後も繰り返し呼び出され、断り切れず約2600万円のマンションを購入してしまった。しかし何の資料も書面ももらえず、マンションの詳細も教えてくれない」(18年11月受付、男性)。
このほかにも、「街頭アンケートに記入したら投資用マンションを営業され契約してしまった」「事業者に指示されて収入や資産、資金使途などの虚偽申告をし、ローンを組んだが支払えない」といった相談が寄せられている。
若者の相談増加の背景として、同センター相談情報部相談第2課の小池輝明主事は、社会経験の浅い若年層は元々狙われやすい上に「近年の若者は、社会保障や老後の生活など将来的な不安を感じ取っていると思われ、業者側もその不安を煽るような営業トークを使っている」と話す。
実際に相談では利回りについて言及しない事例も多く見られ、〝儲ける〟ことよりも〝不安の解消〟を軸に営業を行っている様子が見られる。
「従業員の指導徹底を」
こうした状況を受け同センターは、実態の公表と併せて大手業界団体の不動産協会、全日本不動産協会、全国宅地建物取引業協会連合会、全国住宅産業協会に対し、「より一層の法令遵守に努め、従業員等の指導、教育を徹底すること」などの要望を行った。
不動産事業者であれば周知の通り、宅建業法は47条や施行規則などで様々な業務上の行為を禁止事項として定めているため、違法な営業活動は事業者と営業担当者自身の首を絞めることとなるはずだ。
更に、そういった不誠実な行為は不動産業界全体の信頼を損なうことにもつながる。だからこそ、業界団体のみならず事業者間においても、互いに悪質な行為を見過ごさないという当事者意識が求められるのではないだろうか。






















