発展途上の中野駅周辺まちづくり(上) 駅近のメリットを最大化 大学、企業誘致し、昼間人口が2万人増
住宅新報 2019年2月19日 号 3面
中野四季の都市
中野駅北口徒歩3分の警察大学校等跡地を中心とした再開発等促進区(16.8ヘクタール)に、中野四季の都市として12年から14年にかけて大学3校(明治大学、帝京平成大学、早稲田大学)、中野セントラルパーク(業務棟のサウスとイースト、住宅棟のレジデンス)、東京警察病院、中野四季の森公園(約2.1ヘクタール)などが整備され、街は大きく変わった。
大学開業による学生人口の増加に加え、オフィスビルの中野セントラルパークサウス(22階建て、延べ床面積約15万m2、1フロア1500坪超)には、キリングループ各本社やチューリッヒ生命日本本社が移転し、同イーストには栗田工業と東映アニメーションの本社などが入居した。
その結果、中野駅周辺の昼間人口(交流人口)が約2万人増加したと区は試算する。
中野二丁目地区再開発
現在事業中の中野駅南口の中野二丁目地区第一種市街地再開発事業では、住宅棟と業務棟の2棟(総延べ床面積約9万6200m2)の超高層ビルを整備する。再開発事業と土地区画整理事業を一体的に施行する。地権者は東京都住宅供給公社や西松建設など12人。コンサルタントはアール・アイ・エー。参画組合員は住友不動産。事業協力者は西松建設。19年3月頃の権利変換計画認可を目指し、22年度に竣工予定。
中野二丁目地区再開発事業で、中野駅南口に隣接する約1ヘクタールに業務棟(地上20階地下2階建て)と、区域南側に住宅棟(地上37階地下1階建て、約438戸)を整備する。
先に土地区画整理事業で、既存の東京都住宅公社中野駅前住宅を再開発区域の南側に隣接する公社街区に移転する。新公社棟は1棟で19年6月竣工予定。戸数は203戸(間取りは1R~2LDK)、建物内に保育所なども設ける。また、南口駅前広場も拡幅する。
区担当者の考え
中野区の都市政策推進室中野駅周辺計画担当の石井大輔副参事は、中野駅周辺エリアは駅から歩く距離が短いのがメリットと説明し、「南口の中野二丁目地区は駅直近で、新北口駅前エリアも西口改札ができればほぼ駅直結となる。中野四季の都市では、長年フェンスに囲われていた区域に大学やオフィスが来て、新しい機能ができた。東京建物の尽力で、キリンなど有名企業が本社移転してくれて、昼間人口が大きく増加し、飲食店をはじめ街が活性化した。公園とオープンスペースは、ゆったりとした空間利用を生み出し、親子連れが過ごしたり、『東北復興大祭典なかの』などのイベントも行われるようになった。そして、地域の活性化に向けた中野駅周辺のまちづくりはこれから本格化する」と述べた。
職住近接のライフスタイルへ
中野区の経済界5団体を中心とした「これからの中野のまちづくりを考える会」の代表幹事を務める、中野駅北口の(株)スペースの高山義章社長は、中野四季の都市の整備について「まちづくりが遅れていた中野駅周辺に学生人口が増え、複数の大手企業が本社移転したことで収入の多いオフィスワーカーが増えたことが大きい。都心では難しい徒歩通勤を検討する職住近接のニーズが増加している。しかし、中野には需要を満たす物件は少ない。今後は、グレードの高い住宅供給が必要で、子育て層が住める物件のニーズがあることをオーナーや地主に伝えていく。住宅都市中野として、職住近接のライフスタイル実現に向けて活動していく」と話した。
中野区経済5団体は、東京商工会議所中野支部・中野工業産業協会・中野法人会・中野区しんきん協議会・中野区商店街連合会。


























