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プレミアム会員限定ニュースが分かる! Q&A 300平方メートル以上の非住宅省エネ義務化はいつ? 方針決まれど時期未定

住宅新報 2019年1月29日 号 12面

連載: ニュースが分かる!Q&A

総合

 営業社員 外回りは寒さが応えるな。誰だよ、暖冬だなんて言ったのは。

 社長 営業、お疲れ様。

 営業 それにしても、冬の寒い時期は、何か底冷えがするんですよね、このオフィス。せめてオフィスだけでも暖かく迎え入れてほしいのに。

 社長 どういう意味だ。もう大分古いビルだからな。光熱費も馬鹿にならないし、そろそろ新しいオフィスに引っ越してもいいかもな。

 営業 いい考えです、社長!でも、なんで急に引っ越すなんて言い出すんです。うちみたいな零細企業では、最新設備の大きなビルには入れないし…。

 社長 何をしれっと失礼なことを。確かに大きなビルには入れないが、近い将来に建つ中規模な新築ビルは、省エネ性能が高くなるからな。君を除いた少数精鋭のうちのような企業でも快適なオフィスに移れる。

 営業 どういうことですか。

 社長 建築物の省エネ性能基準を国が定めているのだが、それに適合する義務がある建物は延べ床面積300平方メートル以上の物件まで広がりそうなんだ。

 営業 (少数精鋭の件はスルーか…)どうしてまた、義務化したんですか。

 社長 国が2030年度のエネルギー消費量を13年度と比較して約2割削減することを目標に掲げているからだよ。この目標を達成するには、オフィスなどの業務その他部門で14%、住宅などの家庭部門で27%のエネルギー消費を減らさないとならないんだ。そのためには、建物が省エネ基準に適合する必要がある。

 古くなった住宅やビルなどの改修や建て替えを進めたり、省エネ性能を評価する制度や性能を表示する制度の整備などの内容を盛り込んだ国のエネルギー基本計画が、昨年7月に閣議決定されているからね。

 営業 (引っ越しの話が、なんかすごい話になってきたぞ)義務って言っても、別に建物が建てられないわけではないですよね。

 社長 いや、将来は省エネ性能を確保しないと建てられなくなる。建物を建築するには建築確認申請を出さなければならないが、これと同時に省エネ基準に適合した設計をしているのか検査した書類の提出が求められるのだよ。これがないと申請が認められないから、工事が始められない。義務化するというのは、そういうことなのだよ。

 営業 そりゃ大変ですね。欠陥がないのに中規模マンションやアパートが建たないこともありそうですね。

 社長 その心配はない。住宅用途は規模を問わず省エネ基準義務化の対象にはなっていないよ。年間80万戸とか90万戸とか建てられる住宅は影響が大きすぎるからね。でも、中規模なビルも住宅ほどではないにせよ、数は多い。だから、地方自治体の負担を軽くするために、なるべく手続きを合理的にできるように外部の専門機関を活用するなど見直すそうだ。

 営業 へ~、ビル建築関係者は大変だ。で、いつからなんですか。

 社長 さっき話した昨年の国の計画では、20年までに住宅や建築物の省エネ基準適合を段階的に義務化するって明記していたけど、さすがに来年に実施するのは難しいね。

 具体的な制度設計や法律の見直しなどは、これからの作業になる。制度が決まっても関係者にしっかりと事前告知しないといけないし、ある程度時間が必要だから、早くても義務化には数年はかかるだろうな。

 営業 じゃあ、引っ越しはずいぶん先の話になりますね。残念…。

 社長 そうでもないぞ。確かに義務化はしばらく先かもしれないが、中規模の建物でも住宅以外は既に約9割が省エネ基準を満たしているそうだ。最近建った中規模のビルなら省エネ性能は高いと思っていいだろう。

 営業 では、いつ引っ越しますか、社長!私も新オフィスなら、今よりずっと働きますよ!

 社長 まずは君が営業成績を上げるのが先だよ。うちの業績も、この冬並みにお寒い限りだからな。外の寒さなど比じゃないほどだよ…。

 営業 (なんか怪しい風向きになってきたぞ)。最近引っ越したお得意先様のビルは暖かそうですので、また、外回りに行ってきます。

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