LIXIL鈴木シャッター 社員が国家資格を不正取得 実務年数要件を虚偽申告
住宅新報 2019年1月22日 号 2面

会見の冒頭、起立したまま今回の事案について話す山田社長(中央)
LIXIL鈴木シャッター(東京都豊島区、山田智社長)の社員が、国家資格「防火設備検査員資格」(以下、検査員資格)および日本シヤッター・ドア協会認定資格「防火シャッター・ドア保守点検専門技術者資格」(以下、専門技術者資格)について、必要条件を満たさずに不正な申告で講習を受講・修了していたことが1月11日に明らかになった。同社や国土交通省、同協会が同日公表した。
不正の内容は、「専門技術者資格」の認定に必要な実務経験年数を偽っていたというもので、同社社員のうち28人が不正に資格を取得。更にこのうち13人(うち2人は同日時点で退職済み)が、「専門技術者資格」を利用して「検査員資格」を受講、同資格を付与されていた。更に、同社が推薦して「専門技術者資格」を得た人の中にも、必要な経歴を満たしていなかった人が1人いた。
この事実の発覚を受け、同協会は該当者の資格を取り消し、同省は建築基準法の規定に基づき資格者証の返納の命令を行うこととしている。
「上長の認識の甘さ」
不正が行われていたのは、15年度から17年度にかけての期間。11日の会見で、山田社長は不正について「18年9月に届いた匿名の投書による指摘を受け、社内調査を行って発覚した。『専門技術者資格』は本来3年の実務経験を要するところ、最短では1カ月の(実務経験しか持たない)者が資格を取得していた」と説明した。
また不正に資格を取得した社員が検査を行った1都2県の21物件68棟については、遅くとも18年度中に正当な資格を持つ検査員による再検査を行うと述べた。
不正の経緯について同社は、社員が「専門技術者資格」の講習受講・取得のための書類を作成する過程で、複数の支店で現場の管理職計8人が実務経験欄に記入する期間を偽るよう促していたとしている。山田社長は不正行為の背景として、「ヒアリングによれば、現場では資格を持つ検査員が不足しており、管理職が業務効率化のために社員に資格を取らせたいと考えた。会社としてのチェック体制が不足していた」と語る。
加えて「(該当する)管理職たちの認識が甘く、また資格を不正取得した社員たちも『深く考えていなかった』『不正行為をしよう、という意識はなかった』と供述している」とも述べ、組織的な不正行為については否定した。


























