一般財団法人日本不動産研究所(34) 地域資源を生かす ~まちづくりからインバウンドまで 那覇〝神の島〟瀬長島 戦禍による壊滅から復興 豊かな観光資源掘り起こす
住宅新報 2019年1月1日 号 16面
那覇空港滑走路の南300メートル程の距離に面積約0.18平方キロメートルほどの小島がある。小島の名は瀬長島という。滑走路に近いことから、空港を発着する大型旅客機が低空で飛び交うため、大迫力で航空機を眺められる鑑賞・撮影の人気スポットとして知られる。
瀬長島は琉球開闢神話に登場する琉球開闢の神、アマミキヨの子、南海大神加那志(なんかいうふがみかなし)がこの島に住み、そこから豊見城の世立てが始まったという伝説が残る豊見城発祥の地とされる。
瀬長島は現在無人島であるが、戦前までは約30戸の集落があり半農半漁で生計をたてていた。沖縄戦直前に住民は島外退去を命ぜられ、沖縄戦では日本軍の施設であった小禄飛行場(現在の那覇空港)が近いことから米軍の集中砲火を浴び壊滅状態となり、戦後はそのまま島全体が米軍基地として接収された。その後、昭和52年に返還されたが、その間に子宝岩(イシイリー)は戦争で破壊され、島内の拝所は対岸に集合移設となり、島の頂部にあった瀬長グスクの遺構も基地建設によりそのほとんどが破壊されてしまった。返還後に4面の野球場等のスポーツ広場が整備されたが、数年前まではこれらの運動場やバッティングセンター等があるのみでほとんど何もない島であった。























