東京・蒲田に完成した6階建てのビル。ヒノキ板の外装が目を引く。規模としては都内ではどこにでもある中小ビルの建て替えだが、「S造+耐火木造」という構造の珍しさに加えて、既存の杭を再利用した点で注目を集める。7月に開いた構造見学会には180人、10月の完成時には330人もの見学者が訪れた。
従前の建物は、企業が本社として使っていた築32年のRC造4階建て。一部で空室が続いたため、賃貸住宅との複合ビルに建て替えて収益化を図りたいというのが依頼主の要望だった。容積率や建ぺい率を考えると、建てられるのは地上6階地下1階建てが限度。「当初は一般的なRC造のラーメン構造で計画していた」。
ある時ふと、作成中の自分の設計図と、従前建物の図面を重ね合わせたところ、杭の位置が一致していることに気が付いた。建物を軽量化することで、そのまま杭を利用できるのではないか。























