宅地建物取引士は、従来の宅地建物取扱主任者の時代よりも社会からコンプライアンスを求められる存在となりました。
宅地建物取引士は、宅地または建物の取引の専門家として、購入者等の利益の保護および円滑な宅地または建物の流通に資するよう、公正かつ誠実に宅地建物取引業法に定める事務を行わなければなりません。しかし、業務上のよくある落とし穴として「これくらい、大した問題にはならないだろう」という甘い認識が、大きなトラブルを招くこともあります。例えば、宅地建物取引士の主要業務の一つである「重要事項説明」において「まあ、いいか」をやってしまうと、ADR等の紛争解決手続を活用してトラブルを解決しなければならないケースにもなります。
初めに紹介する事例は、「滞納管理費及び修繕積立金の説明不備」に起因するものです。買主A氏は、売主業者B社から中古のマンションを1600万円で買い受けました。なお、重要事項説明書の「管理に関する事項及び計画修繕積立金に関する事項」には、「滞納金については売主の負担とする」と記載されていましたが、その金額については記載されておらず、説明もありませんでした。























