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スタンダード会員限定ひと 暮らしと結び付いた考え方を 人や組織の関係性を考察する立教大学21世紀社会デザイン研究科教授中村陽一さん

住宅新報 2018年10月16日 号 2面

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中村陽一さん

中村陽一さん

 中村教授(立教大学社会デザイン研究所所長)は「いろんな価値観、属性を持った人たちが共生していくための知恵や仕掛けの総体が社会。そこにいる人たち、組織の関係性を調整していくのが社会デザイン」と説明する。

 一橋大学社会学部を卒業後、社会科学系の出版社に2年間在籍。「私より年齢や経験、知識が上の人たちと付き合う中で耳からは刺激が入ってくるが、自分で勉強する時間がなかった」。

 改めて学問の道に進むが、再び編集者に戻る。日本生活協同組合連合会の出版部で月刊誌のデスクを務めた。当時は80年代半ば過ぎで「まちづくりや教育など色々な分野で、普通の生活者による活動が展開されていた。面白くなってきそうだと感じた」という。編集者的な発想は今も続き、現場との往復による実践的な研究に取り組む。活動は多彩で、ラジオ番組「おしゃべりラボ~しあわせ Social Design~」(ニッポン放送)ではパーソナリティーも務める。

 20世紀から引き続く課題が新たな現れ方をしている。「例えば貧困。先進社会で路上生活者がいる。合法的に見える形で、構造的に排除される仕組みが出来上がっている」と説明。従来の政策手段ではうまくいかないケースは多い。

 課題解決のために自分たちで知恵を出していくことを重視。建築では「建てた後のコミュニティデザインを視野に入れて仕事をしている建築家は多い」と指摘する。そうした流れを受け、今年度は大和ハウス工業寄付講座「文化の居場所を考える」を展開している。

 不動産・住宅業界には「様々な分野の専門性や知見を持った人たちとのネットワーキングが必要。そして、暮らしと結び付いた考え方で建物が街の中でどういう機能や役割を果たし、どういう展開をしていけるか、考えていく業界であってほしい」と提言する。石川県金沢市出身、61歳。(古賀和之)

 

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