■人材会社での経験強みに
私が不動産の知識に初めて触れたのは19歳。宅建の資格を取った時でした。幼少期から休日には代々木上原にある父(同社・清水修司代表取締役、元全日本不動産協会副理事長)の会社に遊びに行っていましたが、将来について具体的な話をした記憶はなく、自然な流れで興味を持ちました。姉は建築設計事務所で一級建築士をしており、仕事の相談ができる存在です。
大学卒業後、人材会社に就職し、建設・不動産セクターの人材紹介を担当しました。建設業界ではそのイメージや実際の厳しさから若手の人材不足が課題です。一方、マーケットに需要があるため、リーマンショックなどの不況時も採用は落ち込みません。強力な競合の参入もないため、この分野に特化した経験は大きな強みになりました。
その人材会社に3年半勤め、SD建築企画研究所に入社したのは12(平成24)年9月のことでした。まずはアセットソリューション事業部で、当社が保有する不動産の運用・管理をはじめ、財務部門を担当し、その後も不動産を中心に会社経営全般に関わってきました。
■真摯に向き合う仲間に学ぶ
翔継塾に入塾したのは、SD建築企画研究所に入社してから間もなくのことでした。全国住宅産業協会の会合で、花沢名誉会長から声をかけていただいたのがきっかけです。歴史がある塾のため、私は二代目が60代になられている会社の三代目に近い年代だと思います。
翔継塾で学んだことは、先輩承継者の生々しい経験談です。特にバブル時代の波の乗り越え方を承継者の立場から伺えたのは勉強になりました。オーナー経営者の息子にとって、財務面は直接関わってくる問題。塾生の中には大きな危機に見舞われた方もいますが、自分の代で返済を終え、新たに攻めに転じている先輩の姿には、驚かされます。
また、真摯に経営に取り組もうとする姿勢は勉強になります。塾生の皆さんはフランクに接してくれますが、経営に関しては真面目で謙虚に学ぶ姿勢が伝わってきます。上から目線ではないところが、社員の皆さんも安心してついていけるのだと感じています。
■時代に合った戦略で展開
私自身は、当社に入社後、父が立ち上げた一般社団法人REB(レブ)―1000社の会(07年9月設立、14年7月法人設立)の活動に本格的に加わっています。業界の有識者を招いた定期講演会には毎回約300人が参加しています。建設不動産業界が中心ですが、士業の方や、不動産に関わるIT業界や金融業界からの参加も1~2割あります。開催回数も50回を超え、これまでに延べ1万3000人、5200社以上が参加しています。
17年10月には、私がウェブサイトのリニューアルを担当し、これまでの活動実績を分かりやすくまとめました。今後は、講演内容のウェブ配信や記事広告の掲載なども検討しながら収益を生む団体に伸ばしていき、ビジネスマッチングの場として成長させていきたいと考えています。
理想の経営は、「守りつつ攻めること」。早稲田の大学院のMBAで学んだことですが、リスクを認識した上で、ある程度リスクをとった経営をしていくことが必要だと思います。中学、高校、大学で汗を流してきたテニスのプレースタイルに通じる部分かもしれません。特に自分の年代ではIT、不動産テックなど今の時代に合ったビジネスモデルを取り込みながら、戦略的に展開していきたいと考えています。























