新卒入社2年目の眼には、「不動産業界の情報公開は未だ十分ではない」と映る。部屋探しで苦労する特に高齢者や外国人の話が現実として実感してきた。
元々、海外旅行が好き。国際交流に興味がある。国際関係学を修めた学窓の当時、「自分の取り柄は何なのか?」と、ふと立ち止まった。友人の多くが英語を話せる環境で、「人と違うことがしたい」とスペイン語を学び始める。満足に話せないながらも、念願の彼の地へ。留学で飛んだ。
最初の短期留学先はバレンシア。真夜中の電車は満席で、「しょうがないかな」と駅のベンチで一夜を明かした。別の日も明け方に酔客たちにからまれ、割れた瓶で足をケガしてしまい「少し怖かったかも」。冒険心をくすぐられた小さな旅行を思い出す。
次の本格的な留学の地もスペイン。小説『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスの生地にある大学だ。ペルー人女性3人の暮らす家に滞在。後に、一人暮らしも経験する。風車に突進するほどではないが、異邦人の女性ひとりとしては、これらの行動は勇気が必要だったはず。その行動の視点は、今や仕事に向かう。
それほど現状では外国語を使わず、外国人を意識していない不動産業界だからこそ、海外進出などの際には、「自分の持つユニークさを役立たせたい。自分にしかできないことをしたい」と願って飛び込んだ。
「知らない、ということで家主が翻弄される。外国人の入居を拒み、見えない差別につながる」と危惧する。管理物件の成約状況を自身で分析したレポートを配信する仕事に携わり、正確な情報を伝えられれば、魅せられるスペインのように「明るく陽気な、誰もが少しでも幸せに暮らせる環境をつくれるかも」。そう信じている。 (坂元浩二)



























