ニュースが分かる! Q&A 大阪府北部の地震でブロック塀が再注目 違反物件が全国に多数
住宅新報 2018年7月10日 号 12面
連載: ニュースが分かる!Q&A

ブロック塀の点検ポイント(日本建築防災協会資料・国交省資料)
デスク よし。国交省や自治体の取材、ご苦労さん。今、国や地方自治体が力を入れているのはどんな問題だ。
記者 やはり、先月の18日におきた大阪府北部の地震ですね。最近は減ってきましたが、まだ余震があります。
デスク 関西では地震が少ない、といったいわば都市伝説は阪神・淡路大震災で消えたと思ったが、それでも関西人と話しをすると「東京は地震が多くて住めまへんなあ」という人が多い。
記者 今回クローズアップされたのが、危険なブロック塀です。震度6弱の地震により、大阪府高槻市の寿永小学校のブロック塀が倒れ、小学4年生の女児が下敷きになり、残念ながら亡くなりました。後の調査では、建築基準法違反である可能性が高いということです。こうしたブロック塀が全国にあるのではということで、一斉調査がなされています。まだ調査途中ですが、すでに2000を超える危険なブロック塀の存在が明らかになっているようです。
デスク ブロック塀か。宮城県沖地震で、あれだけ騒がれたのに、人間は本当に忘れっぽい生き物だな。
記者 3.11ではなくて、ですか?
デスク おい、君は宮城県沖地震を知らないのか。オレがまだ紅顔の美少年だった高校生時代に起きた大地震だ。
記者 (紅顔? 厚顔ではなくてw)では、もう30年以上前じゃないですか。
デスク 何か他にも言いたそうだな。あれは78年だから40年前だ。当時はインベーダーゲームが流行ったり、スター・ウォーズが日本で初公開されたな。
記者 僕、まだ生まれてませんよ。
デスク それでは、知らないのも無理ないか。宮城県沖地震はM7.4の規模で、28人が亡くなられた。そのうち、18人がブロック塀などの倒壊によるものだった。これを受け、81年に建築基準法が改正され、耐震基準は震度6強から7の地震でも倒壊しないものとなった。
記者 ところがですね。寿永小学校のブロック塀もそうですが、その建築基準法に違反している疑いが濃厚なんです。同法施行令では、高さ2.2メートル以下、厚さ10~15センチ以上、高さが1.2メートル超の場合は控え壁を設ける、鉄筋は直径9ミリ以上、基礎の根入れは30センチ以上の深さを要す――などと決められています。ところがですね。
デスク ところがばかりだな。どうした?
記者 そもそもブロック塀の高さが3.5メートルあったんですよ。
デスク もうその時点で一発違反じゃないか。
記者 ただ、調べによると77年にはあったようなんで、既存不適格建築物かなとの可能性もあるんですが、学校の写真などの資料にはその当時から今の高さだったようで、そうなるとその時点の法令にも違反しているようです。もともとは1.9メートルの基礎に、コンクリートブロックが1.6メートル積まれている構造でした。学校の壁ということで、可愛らしいイラストがペイントされているのですが、これが返って悲しみを浮かび上がらせます。
デスク なぜ、そんな積み増しをしたんだ。
記者 他の学校でもよくあるのですが、寿永小学校のブロック塀はプールの壁でした。つまり、プライバシー保護の観点から積み増ししたものと思われます。
デスク そういえば、学校はプールはもちろん、グランドも一部外から見えないようにしている所もある。分からないではないが、やはり子供の命が大切だから、こうした違反は許せないな。
記者 今後、調査が進んで違反建築が分かれば、随時撤去、新設となるんですが…。
デスク どうした?
記者 予算がない自治体も多いので、国からの補助金とか支援が必要になってくると思います。
デスク こうした措置のための拠出なら、国民は喜んで出すだろう。イージス・ワッショイなんかにお金を使うよりよっぽどいい。
記者 それは、イージス・アショアです!






















