地域が変わるインバウンド 交流人口増加がもたらす恩恵 (46) シリーズ動物目当てに海外からやって来る スノーモンキーで長野のスキー場に
住宅新報 2018年5月15日 号 3面

気持ちよさそうに湯につかる地獄谷の猿たち
地獄谷の猿たちが人気
雪の中、猿が温泉につかり、気持ち良さそうにのんびりする。そんな光景が海外で人気となり、「スノーモンキー」の愛称で親しまれている。場所は、長野県の山ノ内町にある「地獄谷野猿公苑」だ。
スノーモンキーが海外で一気に知名度を上げたのは、長野冬季オリンピックが契機で、1990年代から海外メディアで取り上げられるようになってから。アメリカの「ライフ」という雑誌やイギリスのBBCの教育チャンネルで継続的な取材があった。現在では海外メディアのほか、YouTube動画、実際に現地を訪れた外国人ブロガーたちの紹介によって、認知度は衰えることを知らない。
ユニークなコンテンツ
日本は、オーストラリアからスキー客が増え、北海道のニセコに次いで、長野の人気も上昇した。それは、日本には、北海道や東北など、スキー場が多く、外国人にとっては、どこを選んでよいかわからないが、その時「スノーモンキー」というキーワードが、訴求ポイントに。
オーストラリア人は、1週間前後と長期で滞在し、スキー三昧の合間に、近隣の観光も楽しむため、善光寺、松本城などの歴史的・文化的なもの、更に「スノーモンキー」というユニークなコンテンツが喜ばれている。今では外国人向けの現地発着のツアーも多く、例えば白馬や野沢温泉から地獄谷野猿公苑や善光寺を訪れるデイツアーがある。
新しい動きが続く
更にスキー客だけではなく、冬場の温泉利用の外国人も増えている。スノーモンキーが目的で、近隣の小布施や戸倉上山田温泉に宿泊するのだ。
また、地獄谷野猿公苑付近では、外国人が増えたことで、「猿座カフェ」のメニューにムスリム対応として、「鶏白湯(ぱいたん)ラーメン」を据えるなど、対応を怠らない。更に交通事業者と県との共同で、外国人旅行者向けのフリーパスを企画し、煩雑な区間ごとの支払いの手間からも解放されたと喜ばれている。
15年には、地元の八十二銀行と長野県内の地域金融機関、そして政府系ファンドの株式会社地域経済活性化支援機構が共同で、観光産業の発展に向けた取り組みの支援を行う「ALL信州観光活性化ファンド」を設立。最初のモデル地域として、スノーモンキーの山ノ内町を選定している。PRを活発に進めている。






















