地域が変わるインバウンド 交流人口増加がもたらす恩恵 (43) シリーズ「花」が外国人誘客のきっかけに(1) 日本全国、桜は魅了する
住宅新報 2018年4月24日 号 3面

京都御所の一角にある桜。外国人観光客が記念写真を撮っていた
宿代が高騰する
花による集客は強力だ。桜のように咲くタイミングが短いと、日本人はもちろん外国人も同じように、より人気殺到となる。桜の時期である4月は、訪日外国人観光客が月別で上位にランクされ、宿の料金はどこも高く設定される。
オランダは、チューリップを見るために4月になると世界中の観光客が増加する。旅行者心理として、どうせ行くなら、花の咲くベストシーズンにしたいのだ。
ところで、ツアーを組んでいる旅行会社では、桜の場合は、花の咲くタイミングが、開花予想とずれる可能性もあり、調整が大変だという。いつも最新の開花予想に留意している。今年は例年より早かったため、見逃した個人客も多いのではないだろうか。
北の桜を求めて
もっとも、桜のメリットは、東京が終わっていても、4月いっぱいなら、標高の高い長野県や東北、例えば秋田県の角館や青森県の弘前城公園など、見どころが多い。
昨年の4月下旬に、インドからやってきたコーヒー農園の夫婦と東京で話をしたところ、桜を求めて来日したという。東京はとっくに終わっていたが、青森に行ったので十分楽しめたそうだ。それも青森にあるユニークなラーメンを食べたと喜んでいた。味噌カレー牛乳ラーメンというもので、インターネットで見つけて立ち寄ることにしたらしい。桜効果で周辺にも波及効果がありそうだ。
瀬戸内に桜の新名所
広島県三原市にある小さな離島、佐木島に「塔の峰千本桜」というのがある。今年は、海外のVIPが訪れ、黒塗り高級車が何台も止まっていた。
もともとはみかん農園だった所が、高齢化で跡継ぎがなく、耕作放棄地になっていた。それを毎年百本の桜を植え続けて28年が経ち、全国育樹コンクールで農林水産大臣賞をもらうまでになった。迫力のある桜の名所になりつつあり、外国人観光客も注目するようになったのだ。瀬戸内海とのコントラストが美しい。
訪日外国人観光客をもっと地方に誘客しようと観光庁では頑張っているが、桜をフックにするのは効果ありだ。
ところで、私が近所の桜の花見体験をインターネットに英語で告知してみたところ、外国人から応募があった。いろいろな可能性を感じる。






















