地域が変わるインバウンド 交流人口増加がもたらす恩恵 (42) シリーズ日本のモノづくりが観光資源に(4) 神奈川県産業観光で外国人が増加
住宅新報 2018年4月17日 号 3面

海外からのメディア取材の受け入れも多いカップヌードルミュージアム
県も後押し、工場見学
神奈川県庁の観光部では、産業観光をバックアップしている。県が運用する多言語の観光情報ウェブサイトにモデルコースを掲載して外国人観光客にも知ってもらおうと取り組み、東京に訪れた外国人観光客に足を延ばしてもらう作戦だ。
またプロモーションだけではなく、県内の多彩な観光資源の発掘・磨き上げにも力を入れている。例えば施設の外国人観光客対応への課題を、外国人留学生等によってアドバイスする出前セミナー。17年は、川崎市の株式会社クレハ環境にて出前セミナーを実施した。同社は、産業廃棄物関連の企業で、環境に負荷をかけない処理技術を外国人にも見てもらいたいと考えている。
一方、南足柄市のアサヒビール神奈川工場は独自に工場見学コースへの誘致を進め、02年に完成した当初は外国人の見学者はいなかったが、今では年間約2500人が来訪する。コースの最後に、できたてビールの試飲コーナーがあり、日本のビールはおいしいと盛り上がるそうだ。
産業ミュージアムも対応
50年という歴史を持つ川崎市にある東芝未来科学館は、14年にリニューアルオープンし、その機会に海外からの事前予約の受付、英語、中国語対応ができるスタッフのアテンド等、インバウンドへの対応を強化するようになった。展示は大きく分けて、ヒストリーのコーナーと未来コーナーがあるが、やはり日本は先進国というイメージがあり、その技術立国になった歴史に関心を示す。「90年前の洗濯機が展示してあり、実際に動かすと、皆さん驚かれる」と担当者は言う。
最近のミュージアムは、体験プログラムに力を入れていて、横浜市にあるカップヌードルミュージアムもその一つだ。オリジナルのインスタントラーメンづくりができるのが魅力。
「外国人参加者からのアンケートでは、言葉が分からなくても、見よう見まねで挑戦することができて楽しかった、という声が多くある」と同館の担当者。
カップヌードルが人気
11年の開館当初から年間の入場者数は全体で毎年100万人を超えている。そのうち外国人は3%程度だったが、徐々に伸びて現在は12%程度だ。インスタントラーメンの需要が高い中国や韓国からの観光客が多い。外国人に向けた産業観光も、着実に成果が上がっている。






















