一般財団法人日本不動産研究所(36) 全国市街地の変遷 ――昭和の記憶から次代へ 秋田県鹿角市・栄えた鉱山の町から観光都市へ 十和田八幡平からユネスコ文化遺産まで 豊富で多様な資源を活用
住宅新報 2018年1月30日 号 12面
連載: 全国市街地の変遷
1300年前に開山
鹿角市は秋田県の北東部に位置し、かつては盛岡藩の領土だったこともあり、県都秋田市よりも盛岡都市圏との結びつきが強い。72年に花輪町、十和田町、尾去沢町、八幡平村が合併し市制を施行した。なお平成の大合併では、県内の市の中で唯一、他の市町村と合併をしなかった。
鹿角市はかつて「鉱山の町」として栄えた。市内の代表的な鉱山である尾去沢鉱山は、開山が約1300年前に遡ると伝えられている。尾去沢鉱山は明治維新以降も採鉱夫が槌と鑿を使って採掘しており、有望鉱脈を持ちながら採鉱効率は低かったが、1893年から岩崎家(三菱)が鉱業権を取得して以降、洋式採掘技術を導入し、出鉱量・製錬量を年々増加させることとなる。その後、閉山されるまでの約90年の間、三菱の経営により銅山として最大のピークを迎え、我が国産業の近代化を支えた。























