一般財団法人日本不動産研究所(25) 全国市街地の変遷 ――昭和の記憶から次代へ 長野県大町市・整備事業再開される松糸道路 アクセス改善で工業、観光への期待 新たな需要掘り起こしへ
住宅新報 2017年11月7日 号 12面
連載: 全国市街地の変遷
北アルプスの玄関口
大町市は、長野県北西部に位置する人口約2.8万人の都市で、市西部には3000メートル級の山々が連なる北アルプスが広がり、立山黒部アルペンルートの長野県側の玄関口としても知られている。日本海に面する糸魚川と松本とを結ぶ糸魚川街道(古くは千国街道、塩の道)の中間地に在り、近隣から産出された麻類や、日本海から運ばれる海産物、塩などの物資が集積する商業都市として栄えてきた。
昭和初期に、昭和アルミニウム工業所(現昭和電工)が工場を稼動。日本で最初のアルミニウム生産に成功すると、大町市は「アルミニウム発祥の地」と呼ばれるようになった。1936年には大町紡績(現東洋紡績)が工場を建設して操業。多いときには3000人の従業員が働いていた。大町は昭和電工と東洋紡績の「二大企業城下町」として発展、工業都市としての地位を築いていく。























