病院再生に証券化手法 国交省予算要求 関係省庁連携で検討へ
住宅新報 2011年10月11日 号 2面
国土交通省は、病院や介護施設をはじめとする公益的施設の維持更新・再生について、不動産証券化手法の活用促進を目指す。課題の把握や解決手法を研究するため、12年度予算として2000万円を要求した。研究成果として、ガイドラインを策定することも視野に入れている。
厚生労働省によると、病院の耐震化率は56.2%(09年調査)。住宅の79%程度(08年時点)と対比しても進んでいない状況が伺える。この背景には、病院経営の悪化から維持更新・再生のための資金が捻出できないといった課題が考えられる。一方、アメリカでは、病院や養護施設などに投資するヘルスケアリートが増加中。10年3月末時点で、12を数える。日本でも高齢化の進行などを背景に医療・介護施設は成長産業と捉えられ、証券化した場合、投資家から資金が集まる期待がある。
こうしたことから、施設運営者が施設をJリートなどに売却した後、再び借り受ける(リースバック)ことで、新規設備投資や施設改修などの資金を調達する手法の活用に向けた検討を進める考えだ。
国交省によると、現行でも投資法人法上、病院などを証券化することは可能。ただ、医療法人制度などの面での課題が想定されるという。例えば、同制度が求める医療法人の非営利性を担保するために、運営者がリートに支払う賃料に透明性が求められるといったことが考えられるという。
国交省はこうしたことを踏まえ、厚生労働省など関係省庁と連携しつつ、検討を進めたい考えだ。


























