地域が変わるインバウンド 交流人口増加がもたらす恩恵 (14) シリーズ趣味に特化、ピンポイントでやってくる(2) 豪雪の妙高外国人スキー客で変化
住宅新報 2017年9月26日 号 3面

妙高で特に人気を博す赤倉温泉。冬のみ営業のレストランもある
妙高が10年で変貌
妙高にスキー目的の外国人観光客が増えている。
妙高観光協会によると、訪日外客数は着実に伸びている。06年度のオーストラリア人受け入れが97人で延べ344泊から始まり、10年度が1075人で延べ7005泊、15年度が3930人で延べ2万3439泊となっている。
冬場の宿泊者の9割がオーストラリア人という施設も珍しくない。このように、人気が定着した妙高が、インバウンドに力を入れたのは、11年前の06年頃だった。地域の地道なインバウンド戦略に寄与するところが大きい
当時は、北海道のニセコが既にオーストラリア人に人気のスキーリゾート地として有名になっていたが、飽和状態だったこともある。
世界に誇れる強み
妙高のセールスの訴求ポイントは「豪雪」だ。妙高は、街中で4メートル、スキー場で6~7メートルの雪が積もる、世界でも例を見ない豪雪地帯で、一晩で1メートルぐらい積もることも珍しくないのだ。
また、彼らが妙高を選ぶ理由は、雪質の良さだ。適度な湿度の雪が、朝になると新雪として広がっている。
カナダやアメリカのスキー場は規模が大きいが、湿度が低い雪のため、サラサラし過ぎている。妙高の絶妙な雪質が豪雪と相まって人気を高めている。
妙高エリアで一番の人気は赤倉温泉だ。ゲレンデまで歩いていける近さが好評で、また宿の近くに飲食店が多いのがポイントだ。訪れる外国人は日本人とは違い、普通夕食を宿では取らないからだ。200メートルの温泉街に多くの飲食店が集まっているのが特徴で、観光協会では英語のレストランガイドマップを作成した。
外国人オーナーが続出
赤倉温泉では、宿の外国人オーナーも増えてきた。16年12月に、「Yuki Dake(雪だけ)」というオーストラリア人オーナーによる宿泊施設が開業した。地下にはDJがいるバーがあり、営業初年度ながら、飲食部門の収入も大きかったそうだ。
妙高市観光商工課によると、妙高高原地区で外国人が購入したペンションやホテルの空き物件は、昨年末で23軒。このうち半数近くが赤倉周辺という。日本人のスキー人口が減って困っているペンションオーナーが売却して、世界戦略を担う外国人オーナーが地域を活性化させている。






















