ニュースが分かる! Q&A IR実施法とギャンブル依存症対策 国会は依存症を優先審議か データに基づき根本対策を
住宅新報 2017年9月19日 号 18面
連載: ニュースが分かる!Q&A

ギャンブル依存症は本人が気付かないうちに進んでいく(とある競馬場にて)
デスク そういえば、IR法案の動きはどうなんだ。昨年、整備推進法は成立したけど、確か、これは枠組みであって、実施するには別の法律が必要だと君の記事にはあったな。
記者 ええ。IR(Integrated Resort)、いわゆる統合型リゾート実施法案ですね。政府与党である自公両党は秋の臨時国会に提出する見込みです。ただ、今年の通常国会に法案を提出して、継続審議になっているギャンブル依存症対策基本法があって、こちらを先に審議する方針のようです。
デ どうしてだ。
記 実施法案の方は、まだ法案を策定中でして、継続審議になっている方を優先するという考えがあります。もう一つは、依存症対策法については、野党も取り組んでいて、特に民進党も独自法案を国会に提出しているので、早く進められるとの目論見ですね。
デ その依存症対策については、政府が具体策をまとめていたな。確か9月5日号の3面に出ていたぞ。
記 さすが、興味を持たせてバックナンバーを買わせようという、営業第一のデスクですね!
デ ばっかもん! それはともかく、様々な対策が挙げられていたな。ぱちんこの出玉規制なんて有効じゃないのか。
記 確かに、一日で数十万円稼げる今の状況は異常なので、その状況の解消にはなりますね。ただ、ぱちんこ屋そのものの経営が成り立つのかという問題も出てきます。また、稼げないなら、他のギャンブルに行こうということになるだけだとの指摘が出ています。
デ アクセス制限はどうだ。競馬場等への未成年者の立入禁止や、購入限度額を自ら、または家人に設定してもらい、それ以内に使用額を納める対策もあるじゃないか。
記 未成年者などの立入制限は有効ですが、そもそも昔は成人でも学生は立入禁止でした。それを緩めて、若者対策のCMなど打っていたことをほっかむりしている感じですね。購入限度額の設定に至っては、そんなこと守れるくらいなら、依存症になってないよ、ってところですよ。
デ では、今話したCMや広告の規制はどうだ。確かにテレビ広告など多いな。
記 実際に規制されれば効果はあるでしょうね。しかしJRAの広告は掲載する側からすれば大きい収入源ですから、大幅な効果は期待薄です。
デ それでも、国は進めるだろう。
記 こう見てると、IR実施法案、いわゆるカジノ推進法を進めるためのアリバイづくりという感じでしょうか。
デ 君が考える何かいい案はないのかい。
記 ギャンブルは古来からあるもので、遺跡などにもサイコロなどが出てきます。必要悪とは言いませんが、その存在を完全否定することはできません。であれば、どの賭け事で依存症が多いか、しっかりしたデータを取り、そこにメスを入れるべきでしょう。IR実施法で、カジノにはマイナンバーカードを持参しないと日本人は入れないといった規制を作るようです。しかし、カジノの実施は依存症対策を現在行われている公営ギャンブルで徹底し、その効果を測定してからでも遅くないと思います。また、注意喚起をもっとすべきですね。今回の具体策では、既に取っている策を更に進めるとあり、例えば、競馬や競輪などをインターネット投票する際に、その画面に買い過ぎの注意や相談窓口の案内を掲示することを継続するとありました。でも、私は毎週のように競馬など買ってますが、そんな画面、全く目に入りませんし、相談窓口も電話番号が書いてあるだけで、勝負の時にそんなこと気にするわけないですよ。
デ うむ。熱弁ありがとう。どうやら、依存症対策の最優先事項は、まず君の病気を治すことのようだな。






















