一般財団法人日本不動産研究所(16) 全国市街地の変遷 ――昭和の記憶から次代へ 名古屋市・「ごった煮」が魅力の大須商店街 「来てもらえる街」へ地道な努力が結実 都心商業地にない面白さ
住宅新報 2017年9月5日 号 12面
連載: 全国市街地の変遷
老若男女国籍問わず
名古屋観光で欠かせない人気スポットといえば「大須商店街」である。名古屋市中区大須2~3丁目界隈の4つの大通りに囲まれたエリアに所在し、東西南北にアーケード街が広がっている。路地裏を含めると約1200の店舗・施設があり、空き店舗はほとんど見当たらない。老若男女、国籍を問わず、県外からも多くの人々が観光や買い物で訪れる。そんな大須の最大の魅力は「ごった煮」の雰囲気だ。文化・芸術、ファッション、グルメ、歴史が融合し、デジタルとアナログ、古さと新しさが共存している。都心商業地にはない懐かしさや面白さが人々の興味を惹き付けている。
大須の歴史は古い。名古屋城が築城された1610年の2年後、現在の岐阜県羽島市にあった「大須観音(北野山真福寺宝生院)」が徳川家康の命により現在地に移転。以降、門前町として発展し「大須」と呼ばれるようになった。大正元年には「万松寺」が寺領の山林の大部分を商業用地として解放したことで、劇場、演芸場、遊技場、映画館などが数多く作られ、名古屋市随一の歓楽街として繁栄した。























