住宅団地再生検討委、第2期開始 再開発事業の活用図る 敷地売却制度の団地適用などで
住宅新報 2017年8月15日 号 2面

あいさつをする伊藤住宅局長
国土交通省は8月1日、「住宅団地の再生のあり方に関する検討委員会」(座長・浅見泰司東京大学大学院工学系研究科教授)の第2期をスタートさせた。老朽化した住宅団地の建て替えや改修による再生を進めるための施策を検討する。
第1期の取りまとめで、住宅団地再生のために取り組むべきとされた事項を中心に、検討を行う。当面実現すべき事項としては、市街地再開発事業の適用円滑化。同事業を組合施行する場合に、土地の各共有者をそれぞれ一人の組合員とし、3分の2合意での事業推進を可能とする仕組みを整備する。また特定用途誘導地区として、都市機能を立地誘導できるよう、団地を施行地区要件として追加することを検討する。
更に既存ストック活用のための仕組みの検討、一団地認定の職権による取り消し可能の明確化を進める。また、敷地売却制度を団地に適用し、土地を共有する全棟が耐震不足の場合、各棟で5分の4決議を行うことで、敷地売却を可能にする。現在は1棟だけの建て替えに限っているが、拡充を図る。こうした点について各ガイドラインの作成を行う予定だ。
中期的に実現していくべき事項としては、より広範に適用可能となる柔軟な再生手法、一団地認定制度をより使いやすくするための検討を挙げた。
なお、住宅団地再生の課題としては、団地老朽化と居住者高齢化の同時進行、老朽化が周辺に活力低下として波及すること、区分所有法に基づく権利関係の合意形成が困難なことなどが指摘された。
現在、全国で約5000(約200万戸)の住宅団地があり、このうち約3500団地(約160万戸)が民間供給によるもので、全体の3分の2を占める。残り3分の1は公的主体(UR都市機構および住宅供給公社)によるもの。これは全国の総マンションストック数の3分の1に当たる。
このうち旧耐震基準によって建設された、築35年以上を経過するものが約1600団地(約50万戸)と全体の3分の1を占める。築45年を経過したものは現在、全体の約6%に当たる291団地だが、10年後には5倍の約1500団地、20年後には10倍の約3000団地に達することが想定されている。こうした中、建て替え実績については15年4月時点で、累計で114団地(約12700戸)にとどまっている。


























