空き家という「社会問題」を問う 比較・再検証の現場から 「住調」データは正確なのか
住宅新報 2017年8月8日 号 1面

空き家率のデータを比較すると、基本的に住調の数字よりも他の調査のほうが大幅に低い結果となっている
宗所長はこのほど、日本建築学会に「住宅・土地統計調査空き家率の検証」と題した研究論文を投稿し、同学会による査読を経て、7月発行の論文集で採用・掲載された。そしてこの論文で、「空き家問題」として頻繁に引き合いに出される住調の結果に対し、「東京都内において約7軒に1軒の空き家が存在するとはにわかには信じがたい。この素朴な疑問が本研究の出発点である」と述べている。また、空き家に関する議論や政策の大半が住調の数字を基にしたものであり、その正確さ次第では妥当性を失うとも指摘する。
では、住調の結果はどこに問題があるのか。まず挙げられる点は、空き家か否かを「調査員が外観等から判断する」とした手法だ。確かに目視でも建物の荒れ方や生活感、照明点灯の有無などからある程度推測は可能なものの、主観にも左右されやすく、誤差の発生しやすい方法であることは否定できない。
住調空き家率を検証


























