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スタンダード会員限定大幅上昇目立つ大都市 17年路線価地方31県は下落続く 〈1面参照〉

住宅新報 2017年7月11日 号 3面

総合
17年路線価 標準宅地の評価基準額の対前年変動率の平均値

17年路線価 標準宅地の評価基準額の対前年変動率の平均値

 過去最高の路線価となった銀座中央通りに加えて、同地点に近接する3地点も1㎡当たり4032万円と同価額だった。大型再開発や訪日外国人の急増などが銀座エリアの賃料や地価の上昇につながっていると見られる。

 また、都道府県庁所在都市の最高路線価の上昇率でも、銀座中央通りが2位以下に差をつけて全国1位となった。しかしながら、同地点が記録した92(平成4)年の79.2%の急騰と比べると上昇率は低い水準にとどまっている。

 以下、都道府県庁所在都市の価額上位は、大阪府北区角田町御堂筋の阪急うめだ本店前の同1176万円(同比15.7%上昇)、3位が神奈川県横浜市西区南幸1丁目の横浜駅西口バスターミナル前通りの同904万円(同比15.7%上昇)などだった。

 全国の平均値は2年連続の上昇で、上昇率は0.4%(前年0.2%)に上げ幅が拡大した。最高路線価が上昇した都市は27都市(前年25都市)、横ばい16都市(同17都市)、下落は3都市(同5都市)。10%以上の大幅な上昇率となったのは、東京、大阪、横浜、福岡、京都、札幌、神戸、広島、仙台、金沢。前年の二桁上昇から4.8%に上げ幅が縮小した名古屋に代わって横浜が前年の9.5%から上げ幅を拡大した。

 また、東京国税局管内を見ると、銀座中央通りを含む14地点が二桁上昇の高い伸び率となり、このうち10地点が昨年の上昇率を上回った。管内の上昇率2位以下の地点は、港区北青山3丁目青山通り(価額1168万円、前年比20.7%上昇)、新宿区新宿3丁目新宿通り(同2280万円、同16.3%上昇)、渋谷区宇田川町渋谷駅側通り(2160万円、15.9%上昇)、横浜市西区南幸1丁目(同904万円、同15.7%上昇)、川崎市川崎区駅前本町川崎駅東口広場通り(同322万円、同15.0%上昇)など。

 銀座をはじめ大都市圏では上昇基調がより強まる方向にあるが、依然として地方都市を中心に下落も目立つ。2年連続で下落となった県は31に及んでおり、大都市の地価が上がるほど、地方都市との開きが拡大する傾向だ。

「路線価」私はこう見る

地価は着実に推移

 伊藤博・全国宅地建物取引業協会連合会会長 17年の路線価は、全国平均で2年連続上昇した。地価公示の結果からも、地価の上昇傾向は緩やかながら着実な推移を示すものと評価する。最高路線価の変動率からは、地方都市に比べ全国8大都市が高い変動率で推移し、地価の回復傾向の勢いには依然として地域間格差が見られる。また、足元の堅調な中古住宅流通市場を維持するためには、来年、適用期限切れを迎える各種税制特例措置の延長は不可欠だ。本会としては、不動産の最適活用を通じた地域の活性化や、インスペクション・瑕疵保険制度の普及、促進による良質なストック形成、既存住宅流通促進に鋭意取り組んでいく。

二極化、慎重に対応

 原嶋和利・全日本不動産協会理事長 17年路線価は、全国的に昨年に続き上昇した。地域別では大都市圏を中心に伸び率が高く、20年の東京五輪に向けた再開発等が主な要因。半面、地方では下落傾向を示すところも多く、相変わらず二極化傾向にあることは残念だ。最近の「月例経済報告」によれば、雇用・所得環境の改善が続き、「景気は、緩やかな回復基調が続いている」との判断が示された。だが、実態としては地域間格差や少子高齢化、人口減少等の要因もあり、東京五輪を境として日本の経済成長を不安視する見方もある。本会では、不動産業界が取り組むべき安心して暮らせる住生活の実現をはじめ、不動産流通促進のための施策を推進する。

負担軽減が不可欠

 菰田正信・不動産協会理事長 全国平均が2年連続で上昇し、地方でも下落率が縮小した地域が多く見られた。緩やかな経済の回復基調が続く中、都市部のみならず地方においても経済の活性化の芽が徐々に出始めていることが、地価に反映された。来年度には土地固定資産税の評価替えを迎えるが、デフレからの脱却と持続的な経済成長を実現するには、更なる都市の国際競争力の強化と地方創生の推進が求められる。引き続き企業の生産性向上や都市・地方の活性化に向け、負担軽減を図ることが不可欠である。

地価の上昇を実感

 吉田淳一・三菱地所社長 全国27都市で最高路線価が上昇し、86年以降、路線価の最高額を更新するなど、都心部を中心に地価の上昇を実感している。当社オフィスビル事業では、働き方改革・生産性向上のための統合・集約、立地改善など、事務所の拡張・移転需要により、引き続き空室率が低下し賃料の改善が見られる。17年3月末時点の東京・丸の内での空室率は2.42%で、18年秋竣工予定の「丸の内3-2計画」は既に9割のリーシングが完了している状況だ。

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