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スタンダード会員限定16年基準地価 商業地、下げ止まる 全国平均、下落幅縮小続く

住宅新報 2016年9月27日 号 1面

政策
都道府県別の対前年比増減

都道府県別の対前年比増減

 地価は全国平均では、依然として「0.6%下落」と下落基調だが、前年の「0.9%下落」と比較して下落幅は縮小傾向が続いている。

 雇用の改善に伴い、住宅ローン減税などによる需要の下支えもあって住宅地で0.8%下落(前年1.0%下落)と下落幅が縮小した。これに合わせ、商業地でも07年以来9年ぶりに、前年の「0.5%下落」のマイナスから横ばいに転じたことが背景にある。

 商業地では、インバウンドの増加に伴い、特に主要都市の中心部で店舗やホテルの需要が伸びた。またオフィスも空室率は低下傾向にあり、一部地域では賃料見直しなども増え、収益性も高まりつつある。また、金融緩和により投資家の資金調達環境がよくなったことから、不動産への投資意欲も高まりを示したことなどが、横ばいへと転じた要因と見られる。

名古屋住宅地は上昇鈍化

 住宅地の三大都市圏平均は0.4%上昇(前年0.4%上昇)と、前年と同様に小幅な上昇となった。ただし、名古屋圏は昨年の「0.7%上昇」から、今年は「0.5%上昇」となっており、上昇基調の鈍化が表れる結果となった。

 圏域別で見ると、東京圏は0.5%上昇(同0.5%上昇)。東京都では23区内の根強い需要に対し、多摩地区の多摩市と町田市が下落に転じた。

神奈川エリアはマイナスに転じる

 神奈川県は0.2%下落(同0.1%上昇)とマイナスに転じた。横浜市と川崎市全体では、川崎市の麻生区が今回下落に転じたのを除けば、交通の利便性が優れた地域で需要は堅調となっている。これについて国交省地価調査課は、先の都内多摩地区の件も合わせて「駅から離れた、バスで通う地域の人気が下がりつつあるのが、下落の一因」としている。

商業地 「インバウンド」奏功 大阪圏は上昇強まる

 商業地の三大都市圏平均は2.9%上昇(同2.3%上昇)と4年連続での上昇となった。各都市圏とも上昇幅が昨年よりも拡大する中、特に大阪圏で3.7%上昇(同2.5%上昇)と、上昇基調が強まっている。昨年同様、インバウンド増加と店舗需要の好調な大阪市が8.0%上昇(同6.1%上昇)と更に高い数字を示し、全体に寄与する結果となった。

銀座は10%上昇

 東京圏は2.7%上昇(同2.3%上昇)となった。中央区の銀座地区は、高額品の好調な消費動向等が招いた堅調な店舗需要と大規模再開発という波に乗り、10.4%という上昇を示した。これがけん引する形で、23区全体で4.9%の上昇(同4.0%上昇)となった。

 名古屋圏は2.5%の上昇(同2.2%)。今年も港区を除く、すべての区で上昇を続けている。特に名古屋駅の周辺は大規模再開発事業の進ちょくと、リニア中央新幹線の整備を見据えた期待感が、高い上昇率となった地点を生んでいる。

下落幅縮小傾向も地方は二極化進む 札幌、福岡など急上昇

 地方圏の住宅地は、1.2%下落(同1.5%下落)。ここ数年の下落基調も下落幅は狭まっている。上昇地点の割合は12.5%(同11.3%)、横ばい地点の割合も14.7%(同13.3%)と前年を上回っている。

 地方の商業地は、1.1%下落(同1.6%下落)で下落幅は年々縮小傾向にある。上昇地点の割合は16.9%(同13.5%)、横ばい地点の割合は13.9%(同12.1%)と、こちらも前年を上回った。

 地方の調査では特に札幌市、仙台市、広島市、福岡市の「地方四市」において、住宅地が2.5%上昇(同1.7%上昇)、商業地が6.7%上昇(同3.8%上昇)と、住宅地と商業地ともに三大都市圏を上回る上昇を示したのが大きな特徴。これについて国交省は「交通インフラ整備が整ったことが大きい。また、四市ともに人口の増加が続いていることも共通している」とした。

三大都市圏上回る

 また、縮小傾向とはいえ、下落基調の続く地方において、なぜこの四市だけが三大都市圏を超えるというような上昇基調を見せたのかについては「地方においても、二極化が進み始めているということの表れだろう」(国交省)とした。

 

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