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プレミアム会員限定ニュースが分かる! Q&A 10周年を迎えたキッズデザイン賞 〝人間らしさをデザインする〟

住宅新報 2016年9月13日 号 12面

連載: ニュースが分かる!Q&A

総合

 編集長 今年もハウスメーカーや住宅設備メーカーが、「キッズデザイン賞」でたくさん表彰されたみたいですね。

 記者 07年にこの制度が始まり、今年度で10回目の節目を迎えたそうです。応募数も10年前の287点から今年は500点を超えて過去最多だったそうです。年々、応募は右肩上がりが続いて、「キッズデザイン」という考え方が社会に広く浸透してきたことの表れではないでしょうか。

 先日、受賞発表会を取材した時に、審査委員長から「キッズデザインを世界に向けても発信していきたい」との言葉も飛び出しました。日本発の「キッズデザイン」が世界から注目を集める日も近いかもしれません。

 編集長 そもそも「キッズデザイン」というのは、どういう取り組みなのでしょうか。10年さかのぼって調べてみましたか。

 記者 主催者であるキッズデザイン協議会によると、「子供たちが健やかに成長できる社会環境づくりに、デザインを役立てていく」ことを目的に制度が創設されたとしています。子供の安全・安心などにつながる生活環境の創出に関心を持った有志企業と経済産業省が連携し、06年に協議会が発足しました。当初から50を超える企業や団体が参加しています。

 もちろん、生活産業として社会的な役割が年々高まる方向にある住宅・不動産分野からも、多くの企業や団体が参加するようになり、優秀な作品が発表され、表彰されています。

 編集長 つまり、産業や公民の隔てなくデザインという切り口で、子どもを中心にしたモノづくりやサービスをあらゆる角度から提案していくこと、それを社会の大きな活動に発展させていくということですね。

 記者 私もそのように理解していますが、今年の受賞発表会で行われた記念のパネルディスカッションで、あるパネリストから意義深い発言がありました。そして、もう一つ大切な視点に気づかされました。

 編集長 意義深いとはどういうところでしょうか。

 記者 人は、高齢になると幼少期に戻るといわれていますよね。人は生き物の中でも特に幼少期が長い期間にわたる上に、老いてからも子供にかえる。つまり、「人間らしさをデザインすることがキッズデザインの本質だ」という指摘でした。

 編集長 幼少期が人の成長に影響を与えているのだから、その時期を有意義に過ごしてもらえる環境づくりが重要なのは言うまでもないことですが、子供だけの視点では語れないということです。

 記者 深く考えさせられて、頭が混乱しそうです。

 分かりやすく言えば、安全・安心、創造性、子供たちを産み育てやすい――という3つのミッションを追求する、優れた製品や空間、サービスなどを社会に広めていくことと、全ての人にとって役に立つキッズデザインを社会のスタンダードにしていくことだと思います。

 編集長 住宅や職場の環境を提供したり、コミュニティや街づくりに携わる住宅・不動産業に対する期待度もより大きくなっていくことでしょう。

 記者 その通りです。制度創設時から戸建て住宅のトップ企業である積水ハウスの和田勇氏が協議会の会長職を務めており、この制度のけん引役を果たしています。

 「住宅は社会の中心」というのが和田氏の持論です。こうした考えも、「キッズデザイン」と同じように住宅に対する世の中の考え方に良い影響を与えてくれるはずです。

 編集長 確かに近頃は、家族の絆、子供や主婦の視点での商品開発、商品企画が業界でも当たり前になってきていますね。

 編集長 ところで今年、どんな作品が選ばれたのですか。

 記者 数が多すぎて説明しきれませんが、ぜひホームページなどで表彰作品をご覧になってください。ユニークなアイデアがいっぱい詰まった作品がたくさんあります。

 子供の目線で考えられただけに、どれも奇抜であったり、アイデアも仕掛けも面白いものが多いです。社会にとって有益なアイデアが更に広まってくれることを期待していましょう。

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