インスペクション(中古住宅診断)を重要事項説明対象とすることや、従業員向け教育の法定化などを盛り込んだ宅地建物取引業法の改正案が近く成立する。 昨年の「宅地建物取引士」への名称変更施行に続き、国民が安心して中古住宅を取引できるようにするための市場環境が着々と整いつつある。一昔前は築年を経た中古住宅だと、「古家あり」の扱いしか受けかねない状況だったことを考えると、まさに「隔世の感がある」(毛利信二国土交通省総合政策局長)。
中古住宅市場の活性化が不動産業界にとってはもちろん、国民の住生活を豊かにするために欠かせない課題であることは論を俟たない。なぜか――。
日本は既に、日本民族が初めて経験する人口減少と、世界に類をみない超高齢社会(総人口に占める65歳以上の人口比率が21%以上)に突入している。今や、誰にとっても未来は不透明であり、不安であり、確たる人生設計が難しい社会になった。この難局を打破する方策があるとすれば、人の心に安寧(あんねい)をもたらす住まいに着目することだろう。























