住宅セーフティネット小委が初会合 空き家活用の登録制度 検討開始、今夏中間まとめ
住宅新報 2016年4月26日 号 2面
国土交通省は、空き家や民間賃貸住宅を活用する住宅セーフティネットの創設に向けて検討を始めた。このほど、社会資本整備審議会住宅宅地分科会の下に設置した新たな住宅セーフティネット検討小委員会の初会合を開催。子育て世帯を含む、多様な住宅確保要配慮者を対象とし得ることなどの方向性が確認された。地方自治体ごとに登録制度をつくることになりそうだ。国交省は今夏を目途に中間まとめを行い、17年度予算概算や税制改正の要望につなげる考え。
近年、高齢者や生活保護の受給世帯は増加傾向にある。また若年世帯の住居費負担が増大しており、セーフティネットの需要が総じて高まっているが、公営住宅の入居倍率は大都市圏を中心に高い。
そこで国交省は、従来のセーフティネットを補完する仕組みの構築に着手。空き家の半数以上を賃貸物件が占める現状を踏まえて、これらを活用した登録制度を想定している。登録住宅については改修時の税制上の支援措置や、実質的な家賃補助を検討。地域優良賃貸住宅など既存の制度を参考にして、制度の詳細を詰めていく。
民間賃貸を活用する制度設計のポイントは、家主の不安解消だ。例えば高齢者の入居に対して、現状では家主の約6割が拒否感を示す(日本賃貸住宅管理協会14年度家賃債務保証会社の実態調査報告書)。背景には家賃滞納や居室内での死亡事故への懸念がある。そのため小委では、家賃滞納者への対応ルールの事前明示や、居住支援協議会などを通じたトラブルの相談といった方策が提案された。
会合では委員から、対象世帯や支援方法が多岐にわたる中、典型的なパターンを例示してほしいという声が挙がった。6月下旬の次回会合で、事務局が示すと見られる。


























