読み解く目線 (8) 長寿社会と不動産業 子は親の実像を知らない
住宅新報 2016年4月5日 号 11面
連載: 読み解く目線
寿命が長くなるということは、高齢者が〝死〟について考える期間が長くなるということだ。もっとも、誰でもいずれは100%死ぬわけだから、死について考えることにどういう意味があるのかと問われると難しい。ただ長寿社会とは何かといえば、そこにこそ意味を見いだし、高齢者の人間としての尊厳を守ろうとする社会のことである。
〝死〟とは何か
日本には「死人」ではなく、「死者」という独特の観念がある。たとえ死んでも、その人のことを覚えている人たちがこの世に残っている間は、死者として人々の心の中で生きているという考え方である。家族や友人などがすべてこの世を去ったとき、人は本当の死を迎えるという訳である。






















