一般的にコンクリートの躯体は表面の中性化や劣化、汚れを防ぐ意味から何らかの被覆が必要です。被覆はレンガ、タイル、モルタル、金属板、木材、塗装などが使われてきました。その被覆を省き、コンクリートの打設面をそのまま仕上げ面とするのが「打ち放しコンクリート仕上げ」(以下、打ち放し)です。安藤忠雄の作品などは、この打ち放しを今でもデザインの「売り」にしています。
そもそも鉄筋コンクリートが発明された19世紀半ばからしばらくは多くの構造物はレンガなどで被覆されていましたが、フランスの建築家コルビジェがコンクリートの打設面をそのまま見せる打ち放しをデザインに取り入れ、そのスタイルを確立しました。その後、日本にもそのスタイルが伝播して丹下健三、前川國男、菊竹清訓、槇文彦などがこぞって打ち放し仕上げを取り入れました。
筆者がセミナーなどで打ち放しに触れると、受講者から「打ち放し仕上げはコストが安いのですか」と言う質問を受けますが、露出したままになるコンクリートの表面を保護するために約30~50ミリほど増し打ちが必要になり、コストがアップします。また、型枠も金属型枠など専用の型枠を使うので、ここでコストがアップします。さらに、型枠をとった後に残るバリや傷跡の補修を職人が手仕事で行うため、これもコストアップ要因になります。























