「都市農地」重視へ転換 都市農業振興基本計画、概要固まる
住宅新報 2016年1月26日 号 2面
都市における農地の保全・利用に関する振興政策が、本格化する。「都市農業振興基本計画」の素案がこのほどまとまった。宅地や公共施設の予定地とみなされてきた都市農地を再評価し、重視する方針を明記。閣議決定後は同計画が指針となり、都市農業に関する様々な施策が展開されていく。
市街化区域内の農地について宅地などに転用しやすい措置を適用するなど、従来の都市政策は農業を発展産業とみなしていなかった。一方で昨今では、人口減少に伴い宅地需要が減少。農地を転用する必要性が低くなっている。こうした背景の下で、都市農業を支援する方向へ政策を転換。農林水産省と国土交通省の共管により、15年4月に都市農業振興基本法が施行し、これに基づく同計画の概要が固まった。
素案では方向性の1つとして、「都市農業用地の確保」を提示。市街化区域やその周辺の市街化調整区域などを対象エリアとした上で、農地を賃貸借しやすくする制度的措置と、遊休化を防ぐ土地利用規制の導入、地方都市におけるコンパクトシティ政策との連携を基本的なポイントに据えた。併せて税制上の措置の検討も明示し、農地の保有コストの低減や、生産緑地を賃貸借したときに相続税の納税猶予が適用されない現行制度の見直しなどを列挙。このほか、市町村のマスタープランによる施策の推進地域の設定、市街化区域内における農地エリアの市街化調整区域への編入、規模要件に満たない生産緑地への対応――なども書き込まれた。


























