建設・不動産業全般の行政を統括する立場。中古住宅流通政策では、インスペクションの活用などを見据えた宅建業法改正の準備を、現在進めている。
空き家対策も重要課題。特に、土地利用の観点から問題意識をもつ。「過去に計画開発された、郊外の住宅地で空き家が増え始めた。インフラが整う住宅地が有効利用されない一方で、相続後に農地が転用され小ぶりな住宅が建てられている。アンバランスな状況だ」。前者の活用に向けては、子育て世帯の賃貸物件として流通させる仕組みを重視。そして後者は、農地なら小さな公園にするなど「低利用のまま、という方法もある」。今後、国土審土地政策分科会企画部会(別掲記事)で具体策を検討する。
街歩きが趣味。歩きながら「昔はどんな場所だったのか、想像するのが楽しい」。地図を眺めるのも好きだ。旧建設省(現国交省)を志望したのも、同省が国土地理院を附属機関としていたからだった。
旧宅地開発課に在籍していた平成初期、念願の街づくりに携わった。つくばエクスプレスの沿線開発だ。このとき「大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法」、通称宅鉄法の制定に従事。線路の用地確保が難題だったため、公共所有の土地を、区画整理により線路部分の土地と換地できるようにした法律だ。
その後も河川や道路、建設とあらゆる局・課を経験してきた。「始めは分からないことだらけ。でも、知らないことは面白い。そのうち慣れて、『こうすればもっとよくなる』と思いつく。予算や税制、法律のサイクルを意識し新しい政策をいかにつくるかが重要」
休日は、〝城跡〟を見に遠出することもある。印象的だったのは、絶壁の真上に残る「天空の城跡」だ。眼前には山が連なり、下を見下ろすと川が激しくぶつかり合っている。「歴史小説を読んで想像した、そのままの風景が広がっていた」。仕事も歴史探訪も、「知らないこと」との出会いが活力になる。 (鹿島香子)























