「絆」
住宅新報 2011年10月4日 号 1面
地盤調査会社のメルマガで、「今年の漢字」を予想していた。多くの人の記憶に残ることになる11年も残すところあと3カ月。今年を表す代表的な漢字1文字が何になるのか、気になる人も増えてくる季節。当初は「災」を予想していたメルマガ筆者がインターネットで調べたところ、予想漢字として挙げられていたのはやはり「原」「放」「射」「波」といった地震や震災に関連するものが多かったという。
▼人と人とのつながりが薄れつつあるといわれる現代社会に大震災がもたらしてくれたものは、心の通い合いや、支援や協力の輪だった。国内にとどまらず世界の多くの人も日本の震災に心を痛めてくれた。そんな震災後の暗いイメージの漢字ばかりが並ぶ中で、著者の目を引いたのが「絆」。「唯一のプラスの言葉を発見」と、自身の予想を覆して今年の漢字は「絆」になってもらいたいと結ばれていた。
▼被災地はもちろん首都圏ですら一時期、いつでもどこででも手に入る食品が商品棚から姿を消した。原発事故や計画停電でろうそくをともして食事をとった家庭も多かったに違いない。当たり前に毎日、食べ物を手に入れることができていた私たちは、改めて誰かがどこかでそれを作り、誰かが自分たちのもとに運んできてくれていることを心に留めるようになった。今年は「絆」の大切さを心に刻むためにも、ぜひ本命であってほしいものだ。






















