競売不動産取扱主任者 8月1日より申込受付開始 試験日2026年12月13日(日)

様々な不動産情報が盛り沢山!

スタンダード会員限定地方の空きビル、店舗 再生活用で検討会議 国交省、来年に指針策定

住宅新報 2015年7月14日 号 2面

政策
不動産ストック再生のイメージ

不動産ストック再生のイメージ

 国土交通省はこのほど、「不動産ストック再生・利用推進検討会議」を発足させた。

 地方都市にある未利用・低稼働の不動産を再生・利用する方策を検討する。具体的には資金調達の手法や、関連事業者の役割を整理。来年3月を目途に、事業者向けの「不動産ストック再生・利用推進ガイドライン」を策定する。委員には座長を務める松村秀一・東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授をはじめ、市川三千雄・全国宅地建物取引業協会連合会専務理事、三好修・日本賃貸住宅管理協会前会長などが名を連ねる。

 第一回では、まず不動産ストック市場の実態を委員の間で共有した。再生の事例が大都市圏に集中し、更に複合商業施設など経済性の高い事例が多いことを確認。その上でこうした「競争が激しいプロの領域」ではなく、再生・活用に工夫が必要な「地方都市における小規模不動産」に議論の対象を絞ることとした。それらの中で、用途変更やリノベーションにより需要が掘り起こせる案件の見極めも今後の検討課題となる。

 資金調達の手法については、個人投資家層の開拓や年金基金の分散投資の促進、クラウドファンディング(今週のことば)などが例示された。

 三井住友信託銀行・不動産企画部長の有村隆文委員は金融機関の立場から、「融資に際しては返済能力を基準に判断しており、低未利用の不動産に対するファイナンスの手法は確立していない」と説明。その上で集客力のある案件であれば、「『金を生むシステムの有無』を基準に、スモールビジネスを評価する目利き力を磨かなければならない」と述べた。

 一方、会議の論点に対して厳しい意見もあった。リノベーション住宅推進協議会会長の内山博文委員は「ファイナンス以前の課題」として、これまでの都市計画の経緯などから、「そもそも地方都市にマーケットがない」現状を指摘。また「利用用途の問題も大きい。検査済証のないものを含めて、現状で既存ストックの再生はそう簡単ではない」と続けた。行政に対しては「建築規制の仕方をよりフレキシブルに考えるなど、民間が事業をやりやすい環境を整えてほしい。そうすれば金融機関からの融資は容易に付くと思う」と訴えた。 

 検討会は全3回の予定だが、事務局によると回数を増やすことも検討中。10月を予定している次回の開催日も、前倒しする可能性があるという。なお、次回のテーマは「人材」。

クラウドファンディングで資金調達 不特法要件「厳しい」の声

 検討会議では、資金調達手法の一つとして「クラウドファンディング」(以下CF)が例示された。ただし現状では、不動産ストック再生にCFを活用するのが難しい場合がある。ミュージックセキュリティーズ代表の小松真実委員が、この点を説明した。

 同社は商品やサービスの製造・販売などを行いたい事業者と、個人・法人の出資者をマッチングするCFサービスを展開。第二種金融商品取扱業者として、事業者と出資者の間で締結する匿名組合契約を取り扱う。これまで、地元の特産品販売や旅館の改装などを目的とするファンドを400本手掛けた。

 その中に「不動産業」の名目での事例はない。金銭のリターンがある投資型CFで、不動産取引から生じる収益をリターンとして分配する場合は不動産特定共同事業に該当する。そのため不動産特定共同事業法の許可が必要だが、宅地建物取引業者の免許や資本金の基準といった許可要件のハードルが、CF事業者にとって高いことが理由だという。

 小松委員は「既存の不動産への投資といえば大規模な案件が多く、小規模な案件では進んでいない。しかし若手デザイナーなどの間で、地方の古いビルを再生して貸したいといったニーズはある」と指摘。CFによってそうした需要に応えられるよう、不特法における宅建業要件の撤廃と資本金要件の緩和を提言した。これらが実現すれば、地域の不動産事業者やCF事業者の参入の後押しになる、とみる。

 同会議ではストック再生でCFを活用する方策について、要件の緩和も含めて引き続き議論するという。

 

キーワード

求む!買取物件 価値ある中古不動産の売買はムゲンエステート住宅新報別冊 不動産テック.BIZ Vol.14 最新号発行 不動産×ITの最新トレンドをお届け会員会社(賛助会員を含む)のプレスリリースを一元的に集約・掲載する情報発信サイト マンション管理プレスリリースセンター

関連サービス