全宅連、全宅管理 〝重要テーマ〟でシンポ開催 空き家対応、地域業者こそ勝機
住宅新報 2015年7月7日 号 9面

ハトマーク不動産シンポジウム
空き家・相続対策と不動産管理をテーマとする「ハトマーク不動産シンポジウム」が、東京のホテルニューオータニで開催された=写真。全国宅地建物取引業協会連合会と全国賃貸不動産管理業協会の共催。全国から約700人が参加し、慶応義塾大学大学院の岸博幸教授による基調講演やパネルディスカッションを聴講した。
あいさつに立った全宅連の伊藤博会長は、昨今の空き家問題を「宅建業者にとっても新たな課題」と位置づけ、「全宅管理には、巡回や清掃といった空き家管理サービスに取り組む会員会社が増えている。連携して対応に取り組みたい」と述べた。
管理の重要性を指摘
来賓あいさつをした清瀬和彦・国土交通省土地・建設産業局不動産業課課長は「一口に空き家といっても、地域や建築時期、管理状態によって様々。だからこそ地元に根づいた宅建業者の方々に積極的に取り組んでほしい。言い換えれば、大きなビジネスチャンスでもある」と鼓舞。また、「住宅ストックの4分の1を民間の賃貸住宅が占める現状を考慮しても、賃貸管理業の発展は重要な政策課題。既存ストック活用の時代にあって、管理をめぐる問題は一層重要性を増す。正面から取り組みたい」と、省としての見解を話した。
空き家数は過大評価? 「迷惑の有無」把握を
空き家率は〝過大評価〟されているのではないか――。シンポジウム第2部のパネルディスカッションで、パネリストの一人であるリクルート住まい研究所の宗健所長がこんな意見を提示した。
総務省の住宅・土地統計調査によると、13年における住宅ストック全体の空き家率は13.5%。賃貸住宅に限ると18.9%と2割近い。ただ、同調査は「建物を外観から目視し、空き家かどうかを判断する」(宗所長)手法をとっていることから、宗所長は「実際の空き家率は、もっと低いのではないか」と感じていたという。
そこでリクルートの不動産ポータルサイト「SUUMO(スーモ)」の不動産広告の情報を基にして、空き家率の独自集計を行った。すると「例えば大阪は全体的に10%以下、福岡は中心部が10%以下」といった具合に、「全体的にそこまで高い割合ではない」ことが分かったという。
この結果を踏まえて宗所長は、空き家の多さよりも、それが「他人に迷惑を掛けているかどうか」が重要だと指摘。地域の宅建業者であればその把握が可能なので、「空き家の利活用や処分方法の提案がしやすい」と語った。






















